修了生インタビュー

新大和税理士法人

A・Yさん(金沢星稜大学 経済学部経済学科出身)


文献を読み込み、何度も論文を練り直す日々。大学院での経験が今の自分を作ってくれたと思います。

金沢星稜大学大学院に進学した理由・経緯は?

学部生の頃、エクステンション講座の日商簿記検定対策を受講していました。その担当の先生に、税理士試験の勉強を薦められたのがきっかけで、学部の2年次の秋からCDP税理士コース(現 会計コース)の受講を開始。簿記や会計理論の勉強を続けたかったことや、自分の強みになるものを作りたかったこともあって、勉強に励みました。

 

当時は国際税務研究のゼミナールに所属しており、主に国際間の電子商取引における消費課税についての研究をしていました。将来的に税理士を目指す上で、国内法を中心に税法の仕組みについてさらに研究を深めたいと思い、大学院への進学を決意。大学院で税法論文を執筆し、その論文を国税庁へ提出し、内容が認められれば、税理士試験の税法科目が2科目免除となることも理由の一つでした。

大学院ではどのようなことを学んでいましたか?

関連する文献や税法の条文の理解を深めることにひたすら時間を費やしました。論文の大まかな内容は1年の秋には決まっていたのですが、関連する文献の読む範囲を広げたり、一度読んだものを繰り返し読むなど理解を深め、論文での主張や構成について何度も練り直しました。毎週ゼミナール等で論文の進捗を報告する機会があるので、先生方にもその都度ご指摘やアドバイスをいただきました。

また、大学院入学時点で合格していたのは「財務諸表論」の1科目だけでした。大学院では研究に力を入れたかったので、1年の夏の試験で「簿記論」と「消費税法」の2科目に合格することを目標に設定。時間がある時は、朝から晩までひたすら計算や理論の暗記に没頭した結果、幸い2科目とも合格することができ、院生時代は論文執筆に専念することができました。

 

 現在の業務内容について教えてください。

税務コンサルタントや税理士補助と言われる仕事をしています。担当する法人・個人のお客様から帳票書類を預かり、基本的には毎月月次の財務諸表を作成し、その財務諸表をもとに経営成績・財産状態の説明やアドバイス等を行います。その際、お客様の状況や必要に応じて、金融機関の紹介や、保険の提案をさせていただくこともあります。また、相続税の支払が予想されるお客様には、将来の相続税のおおよその試算を出し、長期的な視点でのアドバイスを行うこともあり、実際の相続税申告も何度か担当しました。
税理士は、経営者と密に連絡を取り合うので、一番身近な存在でもあり、お客様からは時折、税理士の業務に関係のないことを聞かれたりすることもあります。その時の対応次第で、信頼を得たり、逆に失ったりすることにもつながるため、日頃からお客様に一番必要なことが何かを、丁寧にかつ親身に寄り添って考えるという姿勢が大切です。

大学院での経験や知識がどのように仕事に活かされていますか?



大学院では、日々何十冊もの文献や税法条文を読み込み、論文を書いては何度も直すという作業を繰り返していました。この経験から、実務を行う上で必要な基本的な税法の知識が身に付いたのはもちろん、文章を書くことに対する苦手意識もなくなりました。実際の仕事でも、お客様への連絡だけでなく、説明資料の作成、申告書の添付書面の作成等あらゆる場面で文章を書くことが求められます。
また、論文の文章を推敲する作業や税理士試験の受験勉強によって、一つのことに向き合う忍耐力も養われたと思います。法人の決算期や個人の確定申告期など、多忙な時期にも当時の経験が活かされています。

金沢星稜大学大学院への入学を考えている人へのメッセージ

金沢星稜大学大学院は、やる気があればそれをサポートしてくれる環境が十二分に整っている学校です。自分のやりたいことに向かって胸を張って努力を続けていれば、それを親身にサポートしてくださる教職員の方々がたくさんいらっしゃいます。私が大学院を修了してしばらく経ちますが、大学院での経験や教職員の方々のサポートがあったからこそ、今の自分があると思っています。金沢星稜大学大学院の恵まれた環境を活かして、それぞれの目標へ向かって頑張ってください。