一人じゃない。ともに進もう。

CROSS TALK

世界や社会が変わっても、
「語学」「異文化」を
学ぶ大切さは変わらない。

国際⽂化学科⻑⼩⻄ 賢吾准教授

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⼈⽂学部⻑岡本 芳和教授

留学の可能性を諦めずに、身近なところからもグローバル社会を学ぶ場を提供

岡本人文学部の最大の特徴である「留学」ができなくなったことが新型コロナウイルス感染症(以下、新型コロナ)による一番大きな影響です。留学はカリキュラムの中で大きなウェイトを占めており、留学で身に付くことそのものだけでなく、その後の学びにとって非常に価値のあるものと捉えています。その留学が今はできない。ただ、それは一時的なものと考え、可能な限り留学が実現できる可能性を探り続けています。代替措置としてオンライン留学も実施し、協定校の授業を現地から中継し日本で学ぶことも検討しています。

小西新型コロナの影響は、特定の地域だけでなく世界平等に広がってしまった。このことは個人の力ではどうにもできません。ただ、留学がゴールではありません。自分が身に付けているもののタグを見てみてください。Made in ChinaやMade in Indonesia、Made in Cambodiaなど、私たちの生活は既にグローバル社会の中にあることがわかります。海外に行かずとも学ぶ機会は身近なところにあることを伝えていきたいですね。

社会がどのように変化しても、語学や異文化などの教養を学ぶことはとても大切

岡本新型コロナに関係なく、普遍的な学びというものは重要で、人文学部ではそうした学びを広く深く学ぶ場所でもあります。語学の習得は将来に必ず繋がる大切なものです。特に1年生には英語を中心に勉強してほしいなと。語学を学び得た力は、社会人となった先の人生でも必ず活きてきます。ツールとして使えるようになれば、グローバル社会を生きる上で武器にもなるし、自分の可能性を広げるきっかけにもなるはずです。

小西大切なのは、トレンドや最先端を追いかけるだけでなく、時代が変わっても変わらずに大切なことを学び続けることです。例えば、人文学部では様々な文化を専門とする先生方がいます。それぞれの先生が異文化に深く溶け込んで生活した経験を持ち、異文化を内側から理解しているため、学生が海外に飛び立つときの不安や海外で出会うカルチャーギャップに共感できます。自分の文化にも多角的な視点を持ち、言ってみれば“あたりまえを疑うプロ”が身近に沢山いるということ。これまで北陸をはじめ地元の文化をあたりまえとして生活してきた学生が、これまでのあたりまえに疑問を抱き外から自分について考えるきっかけにもなると思います。

国際文化学科長小西 賢吾准教授

こんな状況だからこそ、
自分や周りの本質に向き合ってほしい

岡本コロナ禍だからと言って、「グローバル化」という言葉は死語にはならないでしょう。今後もグローバル化に向けて世界が動いていく中で、自分は何がしたいのか、何をすべきなのかということを高校生には意識してほしいですね。学生も、この機会に自分と向き合って自分の強み弱みを自覚してほしいなと。正課の授業だけでなく、積極的に経験を積んで弱点を克服し、長所はさらに磨いていく。そういう意識は大切だと思います。

小西コロナ禍で精神的にも内向きになってしまっていては、面白くないですよね。スマホから流れてくるニュースを流し読みするのではなく、アンテナを広げて自分から情報を取りに行くことが大切だなと。人間や社会というのは危機の時こそ本質が見えてくるものです。大変な時だからこそ見えてくる「人間とは?社会とは?」という問いに向き合ってほしいですね。また、「こんな状況でも工夫すれば実現できることもある」という姿を見せることで若者が希望を持てるよう、我々もクリエイティブであり続けたいと思っています。

face to faceによって実現できる
深くて実りのあるコミュニケーション

岡本新型コロナで大学の在り方が問われるようになりましたが、私が考える大学とは「知識を拾い集める場所」。金沢星稜大学には様々な専門知識や専門スキルを持った先生がいます。先生方との交流で知らない知識を知り、知らない世界を知り、知らない自分を知る。そういうことを実体験できるのが大学です。その役割はコロナ禍でも変わることはありません。

小西オンライン授業で賄えるのならキャンパスは不要では?という意見もあるかもしれません。しかし、大学の図書館に行けば高校とは比べ物にならないほどの文献があり、教員・同級生・先輩後輩などとの議論の中から生まれる新たな価値観があります。そのきっかけになるあらゆる素材が揃っている、それが大学です。特に実際のキャンパスに来ると、偶然通りかかった時に面白そうなイベントをしているのを目にして参加する、あるいは悩んでいる時にたまたますれ違った先生に声をかけて相談してみるなど、偶然の産物に出会えます。

岡本オンラインには無い、リアルなコミュニケーションはキャンパスあってのものですよね。情報のやり取りだけならオンラインで完結しますが、より深い実りあるコミュニケーションは、face to faceだからこそ得られるものです。

人文学部長岡本 芳和教授

金沢星稜大学人文学部だからこそ得られる
「確かな語学力」と「異文化理解」の両立

岡本人文学部国際文化学科では、他大学とは異なり「英語力アップ」「異文化経験」の融合が実現できていることが特徴です。外国語スキルと文化側面の学びの両立が可能で、グローバルイングリッシュコースも、比較文化コースも、それぞれ偏りなく学ぶことができます。

小西よく学生に伝えているのは、「英語“を”学ぶ、から、英語“で”学ぶ」に切り変えていくようにということ。語学を習得したらその語学力を使って何がしたいのか目的を持つことが大切です。地元に居ながらにして、地元を新しい視点で見ることができるのは、首都圏や関西圏の国際系の学部には無い特徴ではないでしょうか。

岡本人文学部は北陸では唯一無二の存在でありたいですし、人文学部の目標は「留学+α」。αは何でもいいんです。それを見つける時間は新型コロナによって奪われるものではありません。大変な状況下ではありますが、一緒に夢や希望をもって学びましょう。