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BAYER Achim

BAYER Achimassociate professor バイヤー・アヒム

東西交流と仏教文化を研究

現在は「東洋」と「西洋」という表現はよく使われていますが、「東洋」とは具体的に何でしょうか?例えば、ヒマラヤより西の方には、インド亜大陸がありますが、このインドでも「東洋」と考えても良いものでしょうか?インドの天候、食事、服、音楽などは、ヒマラヤの東の国々、つまり中国、韓国、日本とはかなり異なります。インドの言語もインド・ヨーッロッパの語系、つまり「印欧語族」などがありますし、文化的にもインドは隣のイラン(ペルシャ)にかなり近いです。
 
地理学の面からみると、統一した「東洋」というものを見つけるのはかなり難しいのですが、歴史の面からみると、「東洋」の定義はあまり難しくないかもしれません。「東洋」とは、昔、仏教が広がった地域と考えられます。そして、中央アジア、インドから日本までに地域を「東洋」の文化範囲と考えても良いでしょう。この東洋文化圏の国々をみると、文化が一致する様子、文化が異なる様子を比較検証することが、私の研究テーマの一つです。
 
そして、「東洋の文化とは何か」という疑問をきちんと把握すると、その東洋の文化は西洋の文化と一致するところがあるのでしょう、異なるところもあるのでしょう。歴史的な面からみると、アレクサンドロス大王(紀元前336年-23年)がヨーロッパからインドまでの統一した大国を設立しました。ギリシアの文化が中央アジアとインドまで広がり、北インドにはギリシア文化とインド文化が相互に影響をあたえました。それから、イスラムの時代(7世紀)まで、仏教は中央アジアにも重要な役割を示して、中央アジアの僧侶は、中国など、東アジアにも仏教の教えをひろげた。中央アジアの仏教は東洋と西洋の様子にも相互に影響をあたえました。
 
現代社会では、東西交流はとても早く進んでいます。日本社会のなかにも「西洋化」がある程度ありますし、現代の技術も日本文化に深い影響をあたえます。例えば、現在のスマホを使って、西洋のニュース、音楽、ファッションなどはアップしたら、瞬間で日本にも広がります。逆に日本の文化、ニュースなども、一瞬で全世界にひろがります。文化の変化が速い現代、日本仏教のお寺は現代人に対応するためにどのような活動を行うか、日本の寺院と比べ、韓国の寺院、西洋の仏教文化センターはどのような活動を行うのかを調査することも私の研究テーマの一つです。
人文学部 准教授 バイヤー・アヒム

専門分野

仏教学、比較文化学
仏教学の分野で、仏教倫理学、密教、阿毘達磨を中心に研究を進めている。比較文化学では東西文化交流を扱っている。

学会等および社会における主な活動

所属学会

国際仏教学会(International Association for Buddhist Studies)
国際チベット学会 (International Association for Tibetan Studies)

略歴

2000
ハンブルク大学東洋学科 修了(東洋学修士)
2000~2002
京都大学大学院文学研究科 研究生
2002~2004
京都大学大学院文学研究科 大学院生
2004~2006
ルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン東洋学研究科 研究員
2006~2010
ハンブルク大学仏教学研究所 研究員
2010
ハンブルク大学仏教学研究所(哲学博士)
2010~2016
ソウル、東國大學校仏教学研究科(助教授)
2016
金沢星稜大学人文学部国際文化学科(准教授)現在に至る

最近の論文・著書

書籍等出版物

タイトル 単著・共著 出版(発行、発表)年月 ISBN
『The Theory of Karman in the Abhidharmasamuccaya.』 単著 Tokyo: International Institute of Buddhist Studies, 2010.  

学術論文

タイトル 誌名他 出版年月
『The Ethics of Kingship and War in Patrul Rinpoche's Words of My Perfect Teacher and the Last Buddhist Rulers of Derge."』 In Charles Ramble and Jill Sudbury, eds.,This World and the Next: Contributions on Tibetan Religion, Science and Society, Proceedings of the Eleventh Seminar of the International Association for Tibetan Studies, Konigswinter 2006. Andiast: IITBS, 2012, pp. 81-106. 2012
『The Lama Wearing Trousers: Notes on an Iron Statue in a German Private Collection』 Hamburg: Zentrum fur Buddhismuskunde 2012
『A Case for Celibacy: The Sudinna Tale in the Pāli Vinaya and Its Interpretation』 Hamburg: Zentrum fur Buddhismuskunde 2012
『School Affiliation of the Abhidharmasamuccaya in the Light of Tibetan Scholasticism』 Bojo Sasang: Journal of Bojo Jinul's Thought, vol. 36, 2011, pp. 55-96. English with Korean translation. 2011
『dKon mchog bstan 'dzin phrin las mthar phyin. Das auserst tiefgrundige Verstandnis der Drei Wurzeln: Ein Gongpa-Yangzab Terma』 Aachen: Drikung-Kagyu-Verlag 2008