タイトル:2022年度 海外研修報告書集 STUDY ABROAD REPORT -2022-
- ページ
- 17/60
2022年度 海外研修報告書集 STUDY ABROAD REPORT -2022- の17ページ目の概要です。
各ボタンで、目的のページを開いてください。
2022年度 海外研修報告書集 STUDY ABROAD REPORT -2022- の17ページ目の概要です。
各ボタンで、目的のページを開いてください。
金沢星稜大学 金沢星稜大学女子短期大学部 国際交流センター 2022年度 海外研修報告書集 STUDY ABROAD REPORT -2022-
国際教育演習(フィリピン)Philippines人間科学部こども学科K.S研修形態:国際教育演習(フィリピン)期間:2022年8月27日(土)~9月6日(火)渡航先:フィリピン・ダバオ、マティテーマ:現状と今後研修に参加したきっかけ国際教育演習に参加しようと思ったきっかけは、フィリピンの教育制度に興味があったからだ。歴史的観点から日本は今までフランスやアメリカといった先進国の教育制度を多く導入してきた。そのため私たちは発展途上国の教育制度をほぼ知らないまま義務教育を終えてしまう。グローバル化が進む今、発展途上国の教育だけでは不十分であり、世界で活躍できる子どもを育てていくためには先進国だけでなく発展途上国の良い部分を取り入れるべきであり、何か利用できる点があるはずだと考える。これらのことから発展途上国であるフィリピンに興味が湧き、教育面以外の文化や国民性における日本との相違点をも知りたいと今回の演習に参加した。研修の内容研修ではフィリピンの日本語学校(MKD)で幼稚園から大学まで、ハウスオブジョイという日本人が経営している孤児院を見学した。他にも、歴史博物館や市場、屋台などローカルな場所も多く訪れた。研修の成果についてフィリピンの義務教育は初等教育6年、中等教育4年でしたが、2012年から高等教育が加わり2年間勉強し、18歳での卒業となった。この変革により以前は16歳で卒業となるため海外の大学に入学できる年齢に適していないという理由から海外で学べない人たちの数が減った。しかしこの変革により、得をしたのは一部の裕福な家庭の子どもであり、貧しい家庭の子どもたちは金銭的理由で中退など基礎教育課程が終わらないまま低賃金の職に就く子が増加し、さらに貧富の差が開いてしまった。ハウスオブジョイでは18歳になったら孤児院を卒業し働くそうだ。孤児院でも学校を休学しお金が溜まったらまた学校に通うため12歳だが小学校3年生である子がいた。そして、ハウスオブジョイを見学した後、MKDの学生を見ると実際の貧富の差に愕然とした。正直、かわいそうだと思った。しかしあの子たちにとってそれが当たり前なんだと思うと何もできないことがとても悔しかった。MKDの学生の中でも貧富の差は明瞭だった。そのため制服を導入し貧富の差を隠し、いじめの防止や同じ場所で同じものを学ぶという「平等性」を強調していた。日本でも制服はあるが◯◯学校の生徒という意味を表す社会的記号として使われている。意味は違えど制服を着ていることは日本とMKDの共通点の一つであり親近感が湧いた。他にもフィリピンでは幼稚園からビザヤ語、タガログ語、英語を学習する。これはとても良いことだと考える。日本でも英語を小学生の頃から始めるといった政策をとることで他言語に対する抵抗が減り、日常会話程度の習得も早い段階で可能になると思う。17