タイトル:2022年度 海外研修報告書集 STUDY ABROAD REPORT -2022-

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概要

金沢星稜大学 金沢星稜大学女子短期大学部 国際交流センター 2022年度 海外研修報告書集 STUDY ABROAD REPORT -2022-

研修の内容研修では現地の公園や、動物園、ビーチへ行ったり、アイランドホッピングを通したりして島々の自然に触れ合い日本との違いを感じた。島の海岸沿いに立っている家は雨で少し水かさが増した時や、潮が満ちた時のために高床式になっていたり、砂が白色でそれが太陽の光に反射して海がエメラルドグリーンや少し白っぽい色に見えるのだということに気づいたりすることができた。またダバオの歴史博物館を訪れたり、第二次世界大戦時に日本軍がフィリピンの現地人にほらせたトンネルを見たりすることで、日本人とフィリピン人の良好だった関係が、国同士が対立してしまったがために主従関係のように日本人がフィリピン人を従えたり、戦後も日系人が迫害されたりという歴史を辿ってきたということを知ることができた。実際にトンネルを見たときは自分達の先祖がこのようなことをしていたと考えただけで恥ずかしさと申し訳なさでいっぱいだった。他にもハウスオブジョイへ行ったり、小学校見学をさせていただいたことから日本との教育、現場の雰囲気の相違点を多く見つけることができた。驚いたのは幼稚園にあたる段階から英語教育が始まっていることだ。小学生の授業を見ていても、わたしたちが日本人とわかった時から、会話を英語にしてくれてかなり使い込んでいるのだろうということが見てとれた。環境の違いとして印象的だったことについては光の差し込みがほとんどないことだ。廊下も薄暗く教室の窓も初等部は少なかった印象が強い。たった11日間の研修であったがここには書き切ることのできない経験気づき学びがあった。研修の成果についてこの研修を通して自分の中で大きく変わったと感じることがある。それは逆転させた考えかた、相手側にたち、考えを汲み取り価値観を測ることが大切であるということだ。日本とダバオとでの生活で違うことは私の感じている中で多くはなかったが、いくつかの違いは大きな違いであると感じた。例えば交通量や道路のよぎり方、トイレなどがそうである。私の中でトイレは特に印象的で、流れるトイレと流れないトイレがある上に、紙は持参のところもあり、ほとんどのトイレは紙をトイレに流してはいけなかった。日本は本当に住みやすい国だと感じた。しかしその後、私たち日本人ははもしかしたら日頃生活がより豊かで送りやすくなるように工夫し水栓トイレを活用し、水に流せるトイレットペーパーを使用していたが、それはかえって環境破壊につながり、フィリピンでの生活の方が環境的にはよいのではないかという考え方が出てきた。自分達にとってはこうだからいい、悪いと考えるのではなく、自分達とは違い相手にとっては他にメリットがある、デメリットがある、だからこういう選択をしているのかもしれないというふうに考え方を逆転させて価値観を測るという見方が身についたことが私の今回の大きな成果である。この考え方をこれからの生活にも活用し、国際理解の意識を高めていきたい。22