タイトル:2022年度 海外研修報告書集 STUDY ABROAD REPORT -2022-

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概要

金沢星稜大学 金沢星稜大学女子短期大学部 国際交流センター 2022年度 海外研修報告書集 STUDY ABROAD REPORT -2022-

との交流である。ハウスオブジョイは英語が話せない子どもが多く、逆に私たちは英語しか話せないため、何となくで会話することが多かったし、終りには日本語で話しかけたりもしていた。しかしそれでも子どもたちとの仲は深まっていき、そこから私は言語が異なっても言いたいことが伝わらなくても、気持ちさえ伝われば意思疎通ができることを知った。研修の成果についてこの研修を通して私は二度、フィリピンに対する考え方が変容した。まず、研修参加前はフィリピンに対して、発展していない、栄えていないイメージを持っていた。そのため少し不安に感じることもあった。しかし私が訪れたダバオ市、そしてダバオより田舎のマティでさえ人里離れたビーチでもインターネットがつながったため驚いた。さらにダバオ市にはとても綺麗なショッピングモールがあり、中は日本のショッピングモールと変わらない景色が広がっていた。そのため訪れてすぐの時は発展済なんじゃないかと思うことも多々あったし、私自身も不自由ない生活を送ることができた。しかし滞在期間中、現地の人の話を聞いたり街を見学したりして改めて見方が変化した。それは栄えているのは表面上だけで、実際は激しい貧富の差、表面上の発展(大型ショッピングモール設立、情報通信技術の発展)に内部(暮らす人)の発展が追いついていない、教育を受けることができない子どもがいる、など問題点が多くあったことを知ったからである。この滞在期間中のフィリピンに対する考え方の変容から、表面上の発展は技術と環境とお金があればいくらでもすることができるが、内部を発展させるのは一筋縄ではいかないということを感じることができた。これからは、ただ漠然と「発展途上国を発展させるためには…」と考えるのではなく、内部(暮らす人々)の発展を促すにはどうすれば良いのかを考えていきたい。26