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【留学】トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム~フィンランド教育留学~

2018年01月14日 国際交流

「トビタテ!留学JAPAN日本代表プログラム」は、文部科学省が展開する海外留学支援制度であり、学生自身で創る留学プログラムを官民両方から支援する制度です。
今年度、自ら企画した「フィンランド教育留学」が採用され、2017年11月に実施をした人間科学部こども学科4年次 T・Hさん(石川県 金沢錦丘高等学校出身)さんのレポートを紹介します。

フィンランドの教育を日本の教育現場に役立てたい

私は今年度大学を卒業したあと、小学校の教師になることが決まっています。ユニークな教育制度と質の高さで有名なフィンランドの教育を日本の教育現場に生かしたいと思い、現地での教育実習と視察を主としたこのフィンランド教育留学を企画しました。
フィンランドは不登校をはじめとする教育問題が日本と比較して少なく、どのようにして教育問題が起こらないようにしているかを現地教育実習を通して研究しました。

現地では授業も何回か実施する機会をいただき、英語で日本の文化を紹介しました。現地の小学生は石川県のことはもちろん日本のことも知らない状況でしたが、授業を通して日本の文化を発信することで、日本に行きたいという児童が少しずつ増えていったことに喜びを感じました。また、フィンランドの教員や子供たちへのインタビューを通して、フィンランドではなぜ不登校が少ないのかという要因が見えてきました。

教育現場での連携、自由、多様性を実感

フィンランドの教育では「連携」「自由」「多様性」の三つが充実していると感じました。
教員は月に一度のファミリーミーティングという活動で、積極的に保護者とコミュニケーションを取り、学校と家庭の様子を共有することで子供の様々な問題や保護者からの苦情を未然に防いでいると知りました。それもフィンランドの学校は15時には終わり、教員も帰宅するので、子供たちはその後の時間を自由に使え、教員もまた時間的余裕が生まれるために実施可能なことだと思いました。
子供たちが9年間の基礎教育を終えたあとは、「高校」と並んで「職業訓練校」、「大学」と並んで「高等職業専門学校」があり、多様な進路の選択肢がある点も大きな特徴だと感じました。幼いころから自分の興味のあることについて自由に学ぶことができ、その多様な学びをサポートする制度があることで、不登校となる子供が少ないのだと感じました。

毎日がチャレンジという喜び

今回の留学で私はチャレンジしたいことに没頭することができました。
とにかく毎日が新鮮で、かけがえのない一日一日を送ることができたと思います。海外の教育現場を体験するという貴重な経験だけでなく、様々な人に出会い、自分の価値観を広げることができたこの留学プログラムと、留学をサポートしてくれた多くの人に感謝しています。
卒業後に教師になったあとも、日々チャレンジするという気持ちを忘れず、広い視野を持って「教育」という分野に全力を尽くしていきたいと思います。

大学生の間にとにかく行動して、やりたいことを見つければいい

私が後輩たちに向けて一番伝えたいことは、大学生の間にとにかく行動して、自分が本当にやりたいことを見つけてほしいということです。
私は将来の進路でとても悩みました。小学校の教師になりたいという気持ちはずっとありましたが、同時に海外で働くことや、教育支援に関する仕事にも興味がありました。悩みたくて悩むという人はあまりいないと思いますが、大事な進路だからこそ、妥協して選んでほしくありません。いろいろな世界を見て、いろいろな人に出会うことで、自分の価値観を広げることができます。
私の場合は「教育」という分野でしたが、今ある環境や価値観に縛られず、フラットな状態で自分と向き合う時間を大事にしてほしいです。フィンランドでの経験があったからこそ、悩んだからこそ私は今、自分が決めた選択肢にとても自信を持っています。
ぜひみなさんも「とにかく行動する。やってみる。」という気持ちをもって、大学生活を楽しみながら、やりたいことを見つけてほしいと思っています。