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【留学】ビサヤ大学(フィリピン)からの留学レポート

2018年06月18日 国際交流

人文学部国際文化学科2年次生は、1年次後期から世界各国、それぞれの国での早期留学に取り組んでいます。
海外旅行とは種類の違う、「学修と生活」を軸にした時間を糧に、自分を広げる可能性にそれぞれが挑戦しています。

前回のアイルランドレポートに引き続き、学生広報プロジェクトのメンバーで、フィリピンのビサヤ大学に留学中の人文学部国際文化学科 2年次 I・Wさん(石川県 小松明峰高等学校出身)に現地の様子をレポートしてもらいました。

留学先を選んだきっかけ

私がこの語学学校を選んだ理由は主に二つあります。1つ目の理由は英語を集中的に学べる環境です。
私の平日のスケジュールは朝の7時40分から授業を受け、約1時間の昼休憩をはさみ、夕方5時に寮に帰宅するというものです。
最初は長時間の英語学習に戸惑いましたが、日を重ねるにつれて先生と日常会話を続けられるようになり、時に人生相談したり、先生の恋愛話を聞いたりと、今では英語を使っての意思疎通が容易にできるようなりました。

2つ目の理由は自分の肌で発展途上国の生活を感じてみたいと思ったからです。
本や動画から得た情報だけで現地の人の暮らしぶりを理解することはできません。今回の留学ではセブ島で暮らす人々の考え方や生き方を学ぶとともに、日本の良さを改めて痛感することができました。また、家族や友達のありがたみも再認識することができました。

セブ島での生活

私は寮生活をしていて、三人部屋をべトナム人と日本人の学生とシェアしています。私は運のよいことに風通しの良い部屋だったので、暑い気候に苦しめられることは少なかったです。
部屋にいるときは日本語を使わず英語を使うというルールがあったので、皆ぎこちない英語を駆使してコミュニケーションを取っていました。たまにルームメイトと険悪なムードにもなりましたが、これも貴重な経験になったと思います。
週末は決まって近くのショッピングモールに遊びに行きます。店員と話すときにも英語を使うので、日々英語に触れることができます。
寮の食事は365日3食提供されます。私はほとんどの食事を寮のレストランですませました。お代わりもできます。個人的に肉がメインの料理が多かったこと、みそ汁が定期的に出されることが嬉しかったです。

現地の授業について

私は5コマのマンツーマンクラスと、4コマのグループクラスを取っていました。
マンツーマンでは支給された教科書に沿って授業が進んでいきます。先生が積極的にスピーキングやライティングのショートテストを組み入れてくれるので、日々自分の力を試すことができます。
グループクラスでは、プレゼンテーション、映画の表現、発音について学びました。先生が面白かったのでお腹を抱えて笑うことが多かったです。
学生は月に一度必ずTOEICを受けなければいけません。私はTOEICの点数を一つの勉強の目安としていました。

フィリピンの魅力

フィリピン・セブ島の魅力は豊かな自然と綺麗な海だと思います。
私はカワサン滝とマクタンビーチを学校の企画したツアーで参加しました。どちらも気持ちをリラックスさせるには絶好の場所で、観光客も大勢見られました。崖から飛び込む快感をぜひセブ島で体験してほしいと思います。

また、大型ショッピングモールには安くて良質な服や食べ物が多く揃っているので、買い物も楽しめます。
私が特に気に入ったのはピザハットのピザです。チーズがとても濃厚でおいしかったです。
年中常夏の気候なので、基本は半そで半ズボンで過ごすことができます。また、タクシーも日本に比べると格安なので遠くへ遊びに行くときも気兼ねなく利用できました。

留学を通じて感じたこと

実際にセブ島で暮らしてみて、この国の凄さは人々の「生活力」にあると思いました。
セブ島の中でも都市部で生活していたのですが、決してその地域で暮らす人々が裕福というわけではありませんでした。1日の稼ぎが千円に満たない、そのような生活が当たり前の人や、ストリートチルドレン、ホームレスの人も多くいました。

雨が降った日の夕方に、バケツに貯めた雨水で髪の毛を洗う女の子も見たときは、衝撃のあまり言葉を失いました。
このような過酷な環境に、正直私だったら耐えられないと思いました。けれども、彼らの生活には音楽があり、嬉しいときは歌い、楽しいときには踊ります。一緒にごはんを食べる相手がいて、その日あったことを語る友達、恋人がいます。一人では乗り切れないことも、協力しあうことで乗り切ることができるということを彼らの暮らしを見て実感しました。

これからセブ島へ留学するひとへ

日本に暮らしていた時は、日本が先進国だということをただの知識として、日本での生活を当たり前のこととして捉えていました。そのため、セブ島に来てからは、自分がこれまでどれほど恵まれた環境で育てられてきたかを強く実感することができました。
特に教育や医療の分野です。セブ島ではたとえインターナショナルスクールであっても十分な教育を受けることが難しいことがあります。数学や英語よりも、歌やダンスなどに多くの時間を割く傾向があるからです。
医療に関しても、富裕層は十分な治療を受けることができますが、そうでない人は耐えるしかありません。

自分の目で見て、肌で感じないと分からないことが世界にはたくさんあります。これからセブ島に留学する学生にはぜひセブ島の豊かな自然のみならず、今を懸命に生きる人々の日常も感じてほしいと思います。