地域連携
【いしかわ共創インターンシップ/神﨑ゼミナール③】2年次16名が『pocapoca御経塚の湯』を訪問取材しました
2025.11.10

10/31(金)
神﨑ゼミナールの神﨑教授と2年次16名が、野々市市御経塚の銭湯『pocapoca御経塚の湯』を訪問しました。地域の企業が抱える課題の解決を通して地方創生の在り方を学ぶ「いしかわ共創インターンシップ」の3回目の取り組みとなった今回は、前回3年次が取材した内容をふまえ、2年次の学生たちが新たな視点で提案や改善策を模索する場となりました。

現地に到着した学生たちは『pocapoca御経塚の湯』の外観や周辺環境を観察し、『有限会社ユーアンドゆ』の代表を務める松永日出男さんの案内で中へと入館。レトロな下駄箱が並ぶ入り口を抜けるとモダンで洗練された待合室が広がり、思わず「わぁ…!」「おしゃれ!」と呟きながら、昔ながらの銭湯のイメージを覆す新しい「くつろぎの空間」に驚いていました。
待合室を調査する学生たち
木のカウンターテーブルやディスプレイ棚、おしゃれな照明や観葉植物、かつて使用されていたお釜ドライヤーなどを興味深く見て回った学生たちは、「外観と内装のギャップがあるね!」「待合室の壁面に大きな鏡があるから、限られたスペースでも開放的に感じる」「玩具や絵本がたくさんあるから、小さなお子さんと来てもご家族は安心だね」などと意見を交わしながら思い思いに調査を行いました。
「身長測定器があると、来るたびに測りたくなるね」
脱衣所や浴場の様子を見学した後は外のボイラー室へと移動。燃料費高騰が叫ばれる昨今、『pocapoca御経塚の湯』では地元の廃材チップを使って湯を沸かす方法を取り入れ、再生可能エネルギーの活用とCO2削減にも取り組んでいることを学びました。
代表の松永日出男さんによるボイラー室の説明
また、IoT制御システムを導入してボイラーを遠隔管理していることを聞いた学生たちは興味津々の様子で、「導入前までは何度もボイラーの様子を見に来る必要があったが、今ではスマートフォンですぐに状況が確認できるのでとても便利」と話す松永さんの言葉に感嘆の声を上げていました。
松永さんの説明を真剣に聞く学生たち
ボイラー室の見学後は事務所内で意見交換を実施。松永さんは「『若い世代にもっと銭湯の魅力を伝えられたら』と館内を整えたりSNSの工夫もしているが、まだまだ前へ進みたい。銭湯は高齢者の見守りや安全確保の観点でも役に立っている。みなさんの若者視点のアイデアと、経営者目線の提案を期待している」と改めて協力を要請。「銭湯文化の理解促進や交流の場の創出について私たちからアイデアが提供できれば」という神﨑教授の言葉を皮切りに、学生たちから松永さんに向けてさまざまな質問が寄せられ、活発な議論が行われました。
学生のコメント

経済学部地域システム学科 2年次 K・Yさん(石川県 野々市明倫高等学校出身)
私は今回の活動に向けて、WEBサイトやInstagramで『pocapocaの湯』独自の取り組み内容やイベントを調べて参加しました。実際に見学をして最初に感じたのは内装のモダンでオシャレな雰囲気と外観に大きな差があったことでした。その点は松永さんにも質問させていただいたのですが、若者にとって視覚から得られる情報は重要で、見た時の印象で興味関心がガラッと変わると思っています。以前から利用されている高齢者の方々にとって親しみのある雰囲気を守りつつ、若者も「入ってみたい」と思える外観作りを検討しても良いのではと感じました。その他にも気になった点があったので、積極的にアイデアや改善策を提案し、より良い『pocapocaの湯』を目指したいと思います。
私は今回の活動に向けて、WEBサイトやInstagramで『pocapocaの湯』独自の取り組み内容やイベントを調べて参加しました。実際に見学をして最初に感じたのは内装のモダンでオシャレな雰囲気と外観に大きな差があったことでした。その点は松永さんにも質問させていただいたのですが、若者にとって視覚から得られる情報は重要で、見た時の印象で興味関心がガラッと変わると思っています。以前から利用されている高齢者の方々にとって親しみのある雰囲気を守りつつ、若者も「入ってみたい」と思える外観作りを検討しても良いのではと感じました。その他にも気になった点があったので、積極的にアイデアや改善策を提案し、より良い『pocapocaの湯』を目指したいと思います。

経済学部地域システム学科 2年次 N・Mさん(石川県 鶴来高等学校出身)
長年利用してくださっているお客様の安心感を保ちつつ、若い世代へのPRも増やしていかなければならない点で考えると、やはりSNS発信の強化が重要なポイントであると感じました。そして、若い世代を新たなターゲットとして捉えていくならば「学習銭湯」の導入も効果的ではないかと感じ、提案させていただきました。大学生にとっても金銭的に優しく、勉強の休憩や、帰る前に銭湯に入って勉強の疲れを癒すことで銭湯への愛着と学習の効率化にも繋ぐことができるのではないかと考えました。
また、松永さんのお話を聞いて、高齢者の方が倒れたり体調が悪くなったときのための「見守り」の役目を若い世代が担っていく必要があるとも強く感じました。今回の見学で各自がさまざまな意見を持ったと思うので、私たち若い世代目線からアイデアを出し合い、内容を固めていきたいです。
長年利用してくださっているお客様の安心感を保ちつつ、若い世代へのPRも増やしていかなければならない点で考えると、やはりSNS発信の強化が重要なポイントであると感じました。そして、若い世代を新たなターゲットとして捉えていくならば「学習銭湯」の導入も効果的ではないかと感じ、提案させていただきました。大学生にとっても金銭的に優しく、勉強の休憩や、帰る前に銭湯に入って勉強の疲れを癒すことで銭湯への愛着と学習の効率化にも繋ぐことができるのではないかと考えました。
また、松永さんのお話を聞いて、高齢者の方が倒れたり体調が悪くなったときのための「見守り」の役目を若い世代が担っていく必要があるとも強く感じました。今回の見学で各自がさまざまな意見を持ったと思うので、私たち若い世代目線からアイデアを出し合い、内容を固めていきたいです。

経済学部地域システム学科 2年次 O・Sさん(石川県 金沢高等学校出身)
ゼミナールでは「若者が興味を持ちそうな商品やサービスが提供されているにも関わらず、若者がなかなか集まらないのはなぜか」という点で事前議論が行われました。そして今回実際に見学し、松永さんのお話を伺って、年間パスポートや月間パスポートを若者応援価格で導入したり、周辺のレジャー施設の景品を銭湯の入浴券にして新規顧客を獲得するアイデアを提案しました。他と差別化を図るためにも、近隣の施設にある大浴場を調査したり、若者の集客に成功している銭湯や温泉街を参考にしたり、メディアでも話題のサウナの入浴法を取り入れるのも面白いのではと感じています。銭湯の数は年々減少していますが、昔から人々に受け継がれ愛されてきたこの文化を、私自身も未来へ残していけるよう、少しでも貢献したいと思います。
ゼミナールでは「若者が興味を持ちそうな商品やサービスが提供されているにも関わらず、若者がなかなか集まらないのはなぜか」という点で事前議論が行われました。そして今回実際に見学し、松永さんのお話を伺って、年間パスポートや月間パスポートを若者応援価格で導入したり、周辺のレジャー施設の景品を銭湯の入浴券にして新規顧客を獲得するアイデアを提案しました。他と差別化を図るためにも、近隣の施設にある大浴場を調査したり、若者の集客に成功している銭湯や温泉街を参考にしたり、メディアでも話題のサウナの入浴法を取り入れるのも面白いのではと感じています。銭湯の数は年々減少していますが、昔から人々に受け継がれ愛されてきたこの文化を、私自身も未来へ残していけるよう、少しでも貢献したいと思います。