金沢星陵大学女子短期大学部

学長室の窓から

「運動会」

11月25日

晩秋の11月下旬になりました。医王の山々の錦秋の向こうには、青空を背景に雪を頂いた白山連邦が望める、小春日和の穏やかな日。10月から11月のこの季節、気品ある静かな風景が広がり、5月と並んで北陸の最も美しい季節だと思います。
 
この季節感を私は秋の運動会と重ね合わせてきました。10月10日は、昭和39年(1964)、東京オリンピックの開会式が行われた日です。元来「体育の日(現スポーツの日)」はこの日を記念したものでした。中学生だった私は、町の電気屋さんが開会式に合わせて体育館の壇上中央に設置してくださった初めてのカラーテレビで、「世界の運動会」を目にし、大きな感動を受けました。
 
Sei-Tanでは、2020年、新型コロナ感染拡大防止のため、恒例、秋の運動会を見送りました。運動会大好きの私としても、とても残念でした。
 
日本で初めて開かれた運動会は、明治7(1874)年、東京築地にあった海軍兵学寮の「生徒競争遊戯」とされています。日本海軍創設のため、イギリスからダグラス海軍少佐以下34名の海軍武官が招かれており、訓練とレクリエーションを兼ねて指導した行事だったと考えられています。
 
そこで、クイズです。そこで行われた次の種目はどんな競技だと思いますか?答えは( )です。
 
燕の飛び習い →(15歳以下300ヤード走)
秋のむくどり →(15歳以上600ヤード走)
雀の巣立ち →(12歳以下150ヤード走)
飛び魚の波切 →(走り幅跳び)
ぼらの網越え →(走り高跳び)
古狸のつぶて打ち →(ボール遠投)
蝶の花追い →(二人三脚)
子持ち猿の駆け抜け →(年少児を背負い200ヤード走)
トンボの風返り →(棒高跳び)
中原(もろこし)の鹿追い →(豚のしっぽつかみ)
 
この種目名はそれぞれの競技の模様を見事に彷彿させます。現代コピーライターも顔負けの素晴らしい言語感覚です。外国語をそのままカタカナに表記して済ませてしまいがちな昨今、見習うべき態度と技ではないでしょうか。
 
さて、皆さん。来年度こそSei-Tan Undokai、ぜひ、楽しく実現したいものですね。