全学共通教養教育

「教養力」を強くする

教養教育においては、単に知識の集合として教養を学ぶだけでなく、人の生き方とその存在基盤である社会や自然のあり方を積極的に問い直す力の獲得につなげます。社会で生きる人間として、人生を切り拓くための目的意識を持ち、自ら能動的に学び、新たな視点や取り組み方を身につけながら、「教養力」を強くするために本学でともに学んでいきましょう。習う人から学ぶ人へ、そして多様な学びを求める人へ、さらに問いを発することのできる人になりましょう。

身体感覚をスキルの獲得に活かす

言語能力や情報処理のような実践的なスキルを身につけるには身体の感覚を意識することが大切です。特に、英語など語学系の科目やパソコンを扱う情報系の科目では、身体感覚を意識的に見直して、何度も反復したり身体の動きに目を向けたりすることがスキルの獲得に必要不可欠なプロセスになります。

言葉を使って思考の多様性を学ぶ

知識のネットワークを支えるのは言葉とその力です。言葉は多様な概念を創り出し、いままで自分の知らなかった概念や現象に名前をつけることができます。また、言葉を使って絶えず問いかけ、自らの言葉を発して表現することで、思考力が高められます。特に、人文科学系の科目では、言葉の力を身につけて、考え方の多様性を学びます。

心の動きを理解して人とのつながりを深める

人を取り巻く状況と心の動きを想い描いて多様な角度から理解して課題に取り組み、人と人との絆を紡ぐ力を培います。身近にある様々な話題や状況や出来事について、適切な問いや応答がいつも求められます。その発言の内容を深め、観点を広げ、人とのつながりとコミュニケーションを豊かにしていくのは教養の力です。

教養を深める。それは、人間としていきいきと現代を生きる強さや力を身につけること。

本学の教養教育の特色は、基礎学力の修得にとどまらず、教養を深めるための多彩な分野にわたる科目が置かれており、全学年を通して多様に学べる「くさび形教育」と呼ばれる設計が成されていることです。成長する自分を探しながら、興味や関心の広がりに合わせて自らの教養を培い、現代の社会に適応する柔軟な態度を養い、思考の幅を広げていくことができます。

金沢星稜大学 教養教育部

主な教養教育科目

ゼミ系 教養ゼミナールA~D、基礎ゼミナールⅠ・Ⅱ、基礎専門ゼミナールⅠ・Ⅱ
人文系 哲学、論理学、心理学、倫理学、宗教学、歴史学、人文地理学、文化人類学、日本文学、英米文学、異文化コミュニケーション論
社会系 政治学、法学、日本国憲法、経済学、経営学、社会学、コミュニケーション概論
自然系 情報リテラシー、情報学、自然科学概論、基礎数学、統計学、環境学、自然地理学
スポーツ系 健康科学演習、スポーツ科学演習、 健康・スポーツ科学概論、スポーツ実技
外国語系 College EnglishⅠ・Ⅱ、EnglishⅠA~D、EnglishⅡA・B、日本語上級ⅠA~D、日本語上級ⅡA・B、中国語Ⅰ・Ⅱ、ロシア語Ⅰ・Ⅱ、ドイツ語Ⅰ・Ⅱ、フランス語Ⅰ・Ⅱ
言語系 資格英語Ⅰ・Ⅱ、日本語リテラシーA・B
発展 課題演習Ⅰ・Ⅱ、地域学・金沢Ⅰ(文科・社会系)、地域学・金沢Ⅱ(環境・自然系)海外文化事情、海外研修Ⅰ~Ⅴ
データサイエンス教育科目 数理・データサイエンス・AIリテラシー
教職科目 教職入門(中等)、教育学概論(中等)、特別支援教育(中等)、教育心理学(中等)、生徒・進路指導論(中等)、道徳教育の理論と方法(中等)、教育相談の理論と方法(中等)、教育社会学(中等)、介護等体験(事前・事後の指導を含む)、特別活動及び総合的な学習の時間の指導法(中等)、教育課程論(中等)、教育方法論(中等)、情報教育の理論と方法Ⅰ(中等)、中等教育実習・事前事後の指導、中等教育実習Ⅰ・Ⅱ、教職実践演習(中等)

教養教育科目 一部紹介

この広い宇宙には地球外生命体(いわゆる宇宙人)は「存在」するのでしょうか。また、人間以外の生物(例えばダニ)はこの世界をどのように「認識」しているのでしょうか。
ふむふむ、こういった問題を考えるためには、宇宙人やダニについていろいろな知識が必要なようだ!そもそも、「存在」や「認識」とは何かと考えることも必要だろうな~
哲学という学問は、このように「ふむふむ」と広く考えること、「そもそも」と深く考えることを特徴の一つとします。考えることの難しさとその先にある楽しさを共に味わいましょう!

身につく力

  • 論理的に、批判的に、創造的に、ケア的に、体系的に、総合的に考える力
  • 対話を通じた、コミュニケーション力
心ってなんでしょうか?どこにあるんでしょうか?あるいはどこにもないんでしょうか?実はいま、考えたり感じたりしているあなたの心は、もういまのあなたの心ではなく、すでに新しいあなたの心になっているのを知っていますか? 心理学は、動物や人間の行動や心についての最も身近な学問領域の一つです。でも、たぶん、みなさんが日頃メディアで接したり興味や関心をもったりしている心理学とは全く違うイメージでもあるのが、この学術分野の特徴と言えます。この科目では、特に人間の感覚や知覚、記憶や学習、注意や思考、言語や文化、あるいは人とモノとの関係などについて学び、心の生物学的基盤としての脳との関係も理解してほしいと思います。

身につく力

  • くらしの中で不思議に思う心理現象にはちゃんとなまえがついていることがわかる!
  • 特定の場面や状況で他人や自分がどんな心理的状態になるかを科学的に理解できる!
  • 心理学的な見方や考え方によって自分の知識や経験を深くとらえ直すことができる!
今日の天気予報は晴れでしたか?雨でしたか?これから世界経済はどう変化していくと思いますか?
それらを知るカギはデータです。
過去や現在のデータを集め、そのデータの意味や特徴を見極めて分析する。そうすることで統計的に未来を推測することが可能になります。
大学生活では(もちろん社会人となった後も)学部学科を問わず色々な調査や研究を行いデータを集めるという機会がでてきます。集めたデータをただながめているだけでは役に立ちません。 それらを意味のあるデータとして変換するために統計学の知識を身につけましょう。

身につく力

  • 統計学の知識を元にデータを読み解く力とそのデータを正しく相手に伝える力。
"Let's speak English."
You may have been told this many times during your education, but never really had a chance to use your English to meet people and make friends. In this course, which is limited to 12 students, you will have plenty of opportunites to speak English with your classmates and teacher as we discuss the course theme: Children and English. We play children's games, learn children's songs and stories, and talk about our own experiences as children.
When you were a child, did you play with bugs? Have you ever climbed a tree? Did you have a secret hiding place?
You may find that you have many things in common with your classmates! You may also discover many interesting cultural differences in child's play.

身につく力

  • Students will gain confidence in using English to build real relationships with people and to talk about their own childhood experiences.
留学生のための日本語の授業です。
日本語上級Ⅰのクラスでの学びに続き、さらに日本語力をブラッシュアップします。アカデミックライティングをはじめ、日本語の4技能の総合的なレベルアップを目指します。学生が自由にテーマを選び、小論文の作成に取り組みます。また、短編小説のショートショートの速読や日本語でのディベートにも挑戦します。

身につく力

  • 大学でのアカデミックワークに必要な日本語総合力
TOEICという英語の資格試験を知っていますか。国際ビジネスコミュニケーションに役立つ英語力を培い、0~990点のスコアで今の自分の立ちいちがわかります。合格・不合格ではなく、毎回の自分の努力が細かいポイントで表されます。TOEICは気軽に受験でき、問題のストーリーの展開、設問の種類、頻出する語彙には特徴があります。このクラスでは、TOEICの特徴や具体的な攻略法に加え、英語の分析力、音声学、そして国際ビジネスコミュニケーションに必須となる「人間力、問題解決能力」を模索します。英語を学ぶ自分の内に映し出される地域国際社会の中で、英語を使う自分に何が見えてくるのか、何ができるのかを発見しましょう。この探求に正解はありません。皆さんそれぞれの生きかた、それぞれの学びのかたちになります。

身につく力

  • 考える力
  • イメージする力
  • 新しい自分と世界を発見する力
ヨーロッパの文化やホットな社会問題、またその背景にある歴史など、ヨーロッパについて幅広く学びます。また、フランス、ドイツ、イタリア、スペインを中心にヨーロッパ各国の歴史・社会・文化についての知識を増やし、広い視野と国際化時代を生きる上で不可欠な教養を身につけます。

身につく力

  • 国際ニュースについて必要な背景知識を持ちながら聞けるようになる
  • 海外の人とのコミュニケーションに役立つ教養が豊かになる
ネットショッピングでのおすすめ情報、道路の渋滞状況、学力偏差値etc...私たちの生活は、実はさまざまなデータを活用することによって支えられています。
この講義では現代社会を取り巻く様々な問題に対して、データを使って解き明かし、解決していくための考え方や手法を身につけます。
データを科学的・論理的に捉え・分析し・解釈することは、文系理系といった枠を超えて、今後の社会で求められる重要スキルです。情報機器や分析ツールを活用しながら、こうしたスキルを習得していきましょう。

身につく力

  • 根拠(データ)に基づく意思決定を行うための思考スキル
  • 「AIに奪われない仕事」を創出するための基盤となるスキル
この講義では「インストラクショナルデザイン」という効果的な教え方について学びます。インストラクショナルデザインとは、「学習者は常に正しい!」という立場から教え方を見直すものです。たとえば、生徒が眠くなってしまう授業、内容が難しくて頭に入らない授業は、教師の「教え方」に問題があり、改善の余地があると考えます。
インストラクショナルデザインは、学習者全員が短期間で目標に達成し、もっと学びたい!という気持ちで授業を終えることを目指します。そのための教え方のコツが授業にはたくさんちりばめられています。

身につく力

  • 授業を組み立てる力
  • 授業の改善点を見つける力
  • コミュニケーション力
この授業は教員免許取得に必要となる「教育実習」と、教育実習において効果的に学習するための事前・事後の指導を行うものです。中等の教育実習は教育実習生として中学校・高等学校の教育活動に実際に参加します。そのためには教師としての心構え・態度、そして責任を理解する必要があります。それらをこの授業で確認すると共に、教育実習生として現場の教師の実践から教師としての技術や振る舞いを学ぶ準備をします。

身につく力

  • 学校教育および教育実習に対する理解と主体的な態度
  • 自身の授業や自身の態度を批判的に捉えられる視点