金沢星陵大学女子短期大学部

学長室の窓から

学長から学生へ—今皆さんがすべきこと 「令和6年能登半島地震」と今後の社会再建のために

1月15日

2024年(令和6年)1月1日16時10分、能登半島を震源とし、最大震度7を記録する「令和6年能登半島地震」が発生、大津波警報が発令、火災の発生、建物の倒壊、道路が寸断されるなど、大きな被害が出ております。石川県によると地震から10日経った11日午前9時現在、県内の死者は213人に及びます。本学園職員のかけがえのない仲間お1人もこの中に含まれます。まことに痛哭の極み、心から哀悼の意を表させていただきます。

金沢星稜大学・金沢星稜大学女子短期大学部の学生の皆さんについては、安否確認の結果、全員の無事が確認されております。しかしながら、「避難所等に身を寄せている」「通学のめどが立たない」「津波で学生証を流された」「Ipadを持ち出せなかった」などの被災報告も少なからず寄せられています。大学・短大では総力を挙げて、学生の皆さんの学びを支え、また入学を志す方々に可能な限り支援の手を差し伸べたいと思います。

なお1月11日段階、大学・短大の各建物については、建設会社等の協力のもと、建物本体への影響はないことが確認されております。ただ、城塚グラウンド、サエラ食堂2階、C54教室、本館2階及び3階とメディア館連絡通路等に一部損傷が見られ、当面使用が禁止ないし制限されている個所もあります。余震も続いていることから、施設設備の損傷箇所が拡大する可能性もありますし、能登方面の被害が甚大であることから、本学の復旧・修復に時間を要することもあるかもしれません。しかしながら、一部を除けば、当面本学の教育・研究に関する日常業務に支障はない見込みですので、学生の皆さんには留意しつつも落ち着いて学びを継続し続けてくださるようお願いします。

1月11日、政府から「令和6年能登半島地震」が「激甚災害指定」「特定非常災害指定」を受けました。被災地はこれから厳冬期を迎えます。2万人を超える避難所や孤立集落での生活は過酷で厳しいものと推測されます。一刻も早く支援の手を差し伸べたいとは思いますが、まだ警察・消防・自衛隊といった緊急支援のプロたちでなければ活動が困難な状況です。石川県は人命救助、物資支援の優先のため、「能登方面への不要不急の移動は控えて!」と呼びかけています。

皆さん、私たち学生及び大学関係者が今現在しなければならないことは、現地の人々及び救援に当たっている方々に余計な負荷をかけないこと、これから3~6か月後、1~3年後、あるいは5~10年後に必要となるであろう様々な支援のために力を蓄えておくことです。本学経済学部の経済・経営学科、4月に発足する地域システム学科、短大経営実務科はもちろんのこと、人文学部国際文化学科、人間科学部スポーツ学科・こども学科の一人ひとりがそれぞれの学科の学びの特性を生かして、短期・中期・長期に亘って被災地及びこの地域を担っていきましょう。
皆さん、私たちの学びはそのためにこそあります。今、そしてこれから、その真価が問われます。ともに歩みましょう。どうかお願いします。