金沢星陵大学女子短期大学部

学長室の窓から

「Sei-Tanの目的とかたち」

6月25日

皆さんこんにちは。学長の大久保です。
 
世の中のモノにはすべてかたちがあります。例えばお茶碗一つとっても、ごはん茶碗、抹茶用など様々です。つまり、何に使うのかという目的が先にあって、それによってかたちが決まるのです。自動車もそうですね。目的(用途)によって、バスやトラック、クレーン車からスポーツカー、乗用車まで様々なかたち(姿)になります。大きな車もありますが、生活に便利で使いやすい軽自動車もあります。軽自動車というのは少し小さ目ですが、日本では特に働く人々、女性、個性を求める人たちに圧倒的な支持があり、独自の発達を遂げています。 実は大学もそうなのです。ノーベル賞をもらえるような研究者を育てる大学もあれば、地道にまじめに働いて社会に役立つ人間を育てることを目指す大学もあります。
 
Sei-Tanは、「誠実にして社会に役立つ人間」というスローガンを掲げ40年。地域で地道に働き、社会に貢献する女性たることを目指します。「経営実務科」というのは、この地域のビジネス界や企業で働く女性を育てます。今の時代、コンピュータ、簿記会計、税務事務、英語会話は常識。受付や窓口に立つ人ならば、笑顔や言葉遣い、女性の品格あるマナーやらふるまいも大事です。中には能登半島の漁師さんに嫁ぎ、家業を担ってバリバリと働いている、明るくたくましい卒業生もいます。これも一つのかたちです。
 
例えてみるならば、標準装備の大きな車というよりは、小回りが利いてきびきびと働く、フル装備の軽自動車のイメージですね。「2年で4年を超える」というSei-Tanの標語はこうした意味で考えるとわかりやすいかもしれません。Sei-Tanのカレッジライフはすこしばかり忙しいかもしれませんが、その代わり充実した2年間になります。大きな車より軽自動車のほうが良いという選択があるように、このほうが自分には合っていると、最初からSei-Tanを選んでくださる学生も多いのです。実務家としての能力や資質・資格とともに、人としてどう生きるかの知性や感性といった人間力を兼ね備えた「誠実にして社会に役立つ」本学の卒業生たちは、おかげさまで、社会や企業の方々から確かな信頼と支持をいただき、高い就職率を誇ります。
 
もちろん大学や大学院と同じキャンパスにありますから、もっと勉強したいと考える方には、経済、人間科学、人文などの授業を受けることもできますし、進学も可能です。部活動やサークルなども共有できます。そこにはいろいろな出会いもあることでしょう。それもSei-Tanの魅力です。
 
さて、モノにはすべてかたちがあって、それには目的が先行するのだと申し上げました。実は一つだけ例外があります。それは人間です。どんな夢に向かって生きようとするのか、どんな生き方をするのか、それを決めるのはあなたなのです。
 
Sei-Tanは、夢を持ち、「充実した2年間の大学生活」にチャレンジしてみたいという意欲のある方を待っています。
(2020オープンキャンパス挨拶)