『 卒業生×先生 』 Special対談
短大で学ぶ学生の進路やキャリア、
学び方や働き方に対する価値観は多様化しています。
星短を卒業した先にどんな未来があるのか—。税理士という目標に向かって、星短から大学に編入し、現在は大学院で学ぶ井部礼乃さんと、星短の辰島裕美先生が語り合いました。
入学前に目標を見つけ入学後に即行動

井部さんとは情報系の授業を通じて一年間にわたって接する機会がありました。当時から優秀で目立つ存在でしたから、よく覚えています。

とんでもないです、ありがとうございます。先生の授業には緊張感をもって臨んでいたことを覚えています(笑)。

星短は1979年に開学したのですが、私はその3期生で、井部さんとは先輩・後輩の関係でもあるんですよ。今は当時とは環境が大きく変わり、星短で学ぶ学生の進路やキャリア、そして価値観も多様化しています。井部さんはどんな思いを持って星短に入学したのですか?

正直に言うと、星短は第一志望の進学先ではありませんでした。その悔しさがあったからこそ、「ここでくじけちゃいけない」「絶対に何かを成し遂げよう」という強い気持ちがありました。

それが「税理士になる」という目標につながった?

はい。入学前に星短のホームページを見ていて、税理士という職業に興味を持ちました。入学後、学生の資格取得をサポートするエクステンション課に直行し、「税理士になりたいんです」と相談したんです。そこでいろいろ話しを聞くうちに、CDPで簿記を学び、大学に編入し、大学院に進学する…という道筋が見えてきました。

選んで広がる星短生の進路

大学受験に失敗したというのは、私も同じです。私は短大を卒業して企業に就職し、その後30代で子どもを連れてオーストラリアへ行き、現地のカレッジでオーストラリア人に日本語を教えていました。その体験が「自分はこれから何ができるか」を考えるきっかけになり、社会人枠で大学院に進んで修士号を取得、40代で大学教員になったんです。

短大時代は授業に関することばかりでそんなお話しを聞く機会はなかったのですが、主体的に学び続けてキャリアを拓いていく辰島先生、かっこいいです。

行き当たりばったりの人生なんですよ(笑)。でも今も、学生や保護者の皆さんの期待に応えて質の高い大学教育を提供するため、教員として学び続けています。
井部さんは着実に学びを積み上げ、2025年春に大学院に進みました。大学院生活はどうですか?
井部さんは着実に学びを積み上げ、2025年春に大学院に進みました。大学院生活はどうですか?

以前から「大学院に進むと大変になるよ」とは聞いていたのですが、想像以上に大変ですね。租税や法律に関する専門的な知識や判例の解釈を学んでいるのですが、いつも発表の準備と資料の作成に追われています。大学院では辰島先生のように社会人枠で入学された30~40代の方も一緒に学んでいて、刺激を受けます。

後悔しない選択、自らつかみ取る選択で目標に向かっていく

こんな税理士になりたい、将来はこんな働き方をしたいというような夢やビジョンはありますか。

税に関する課題とその解決策を追求し、人に寄り添える税理士になりたいと考えています。キャリアプランとしては、いつか地元新潟で独立できればとは思っているのですが、今のところは目の前の課題をこなすことに精一杯ですね。

今は学び方も働き方も柔軟に選べる時代です。税理士として海外で活躍するチャンスもあるかもしれませんよ。
これは学生によく言っていることなのですが、人は経験がないことは不安に感じるけれど、いったん行動を起こしてしまえば不安があったことすら忘れてしまうものです。自信を持っていろんなことに挑戦してみてくださいね。
これは学生によく言っていることなのですが、人は経験がないことは不安に感じるけれど、いったん行動を起こしてしまえば不安があったことすら忘れてしまうものです。自信を持っていろんなことに挑戦してみてくださいね。

ありがとうございます。アンテナを広く張って、これからのキャリアのことを考えていきます。

先輩の立場から、星短を目指す高校生や、今星短で学んでいる在学生に伝えたいことはありますか。

人生は選択の連続です。後輩の皆さんには「あの時もう少しこうしておけばよかった」と思うことがないよう、後悔しない選択、自らつかみ取る選択をしてほしいと思います。星短に入学することを選んだなら、次は何を学ぶのか、どんな資格を取るのか、どんな仕事に就くのか、それぞれの目標を選択し、そこに向かって1日1日を大切に過ごしてほしいです。

間違っていたらやり直せばいい、いつでも選択し直せばいい。大切なのは、井部さんのように自分で決めて、行動を起こすことですね。
井部さんの今後の活躍を楽しみにしています。今日はありがとうございました。
井部さんの今後の活躍を楽しみにしています。今日はありがとうございました。


金沢星稜大学女子短期大学部 教授。教育工学を専門とし、ICT活用演習やプレゼンテーション、異文化コミュニケーション、ゼミナールなどを担当。休日は読書やプラネタリウムでの星空解説、森林浴を楽しみ、趣味は各地の温泉巡り。ストレス解消法は「孫と遊ぶ」。

新潟県立高田高等学校を卒業。金沢星稜大学女子短期大学部で2年間学び、金沢星稜大学経済学部経営学科に3年次から編入。
現在、金沢星稜大学大学院で税理士を目指す。
現在、金沢星稜大学大学院で税理士を目指す。