金沢星陵大学女子短期大学部

学長室の窓から

「浅野川のねこやなぎ」

3月15日

啓蟄(けいちつ)。啓は「ひらく」、蟄(ちつ)は「土中で冬ごもりしている虫」の意味で、「冬籠りの虫が這い出る」(広辞苑)春の季語です。今年は3月5日でした。長かった今年の冬、もう3月中旬というのに、本学キャンパスの除雪後の巨大な雪山は、あと自動車3台分ほど残っています。浅野川の遊歩道にも残雪がありますが、しかしその傍らの水辺にはねこやなぎが芽吹いています。

大地が暖まり冬眠していた虫が動き出す。人間もそうです。3月17日には晴れの卒業・旅立ちの日を迎えます。どうか元気に羽ばたき、「誠実にして社会に役立つ人間」としてご活躍ください。

「誠実」というのは、自分の夢や理想に向かい、それを実現するために、日々、目の前のことがらを一つ一つきちんと、手を抜かずにこなし続ける力を持った粘り強い人のことを言います。そして、その先にあるのは「生きて幸せになること」です。人間は幸せになるために生きるのです。ぜひ、このことを覚えていてください。

長い人生には、もしかしたら、幸せじゃないと思う時があるかもしれません。その時は「Sei-Tanスマイル」を思い出しましょう。
「Sei-Tan スマイル!スマイル!スマイル!」です。

筆者撮影、浅野川のねこやなぎ

それでもなお苦しい時、あるいは友人が悩んでいる時、あるいは自分の家族や子どもが落ち込んでいる時、立ち上がる勇気と元気が出る魔法の言葉をお教えします。自分も周りもきっと明るくなります。私も密かな愛用者です。

「ちんぷくまんぷく あっぺらこのきんぴらこ じょんがらぴこたこ めっきらもっきら どおんどん!」(作長谷川摂子、画ふりやなな、1990年、福音館)

この時期、卒業生に送る恒例のメッセージです。
もし忘れてしまったら…。心配不要です。いつでもSei-Tanに連絡ください。うれしいにつけ、悲しいにつけ、Sei-Tanはあなたの母校として、いつでも帰ってくることのできる特別な場所なのですから。

皆さんの幸せを祈ります。