金沢星陵大学女子短期大学部

学長室の窓から

2023年度流星祭に寄せて-大学はジャングルだ—

10月25日

元京都大学総長山極先生がおっしゃったことですが、大学という所は、多様な学問分野に研究者や学生がひしめき合い、分野の枠を超えて切磋琢磨することで、常に新しい考えや技術が生まれる、いわばジャングルです。

皆さん自身の持つ潜在力という可能性に、ひとたび豊富な太陽光と熱と雨量というべき、人々や地域の期待や願い、並びに様々な支援というべきエネルギーが加えられると、一つの現実態が生み出され、さらにそれらが加速度的に連鎖と拡大につながります。

2023年度流星祭のテーマは「Cheerful」とのこと。 皆さん、自らの可能性を信じ、新たな可能態を生み出す明日へ果敢にcheerfulしてください。

頭の片隅に、若者の潜在力を奪った歴史、又戦禍にあえぐウクライナ、ガザ、トルコ・シリア大地震、リビアの大洪水といった国や地域があることも思い浮かべながら。

筆者撮影 浅野川沿いの金木犀

最後に詩人ルイ・アラゴン(大島博光)「エルザワルツ」(1953)の一節です。

「どこへ行くのか もの想いよ どこへ行くのか強情なものよ…
エルザは踊り 踊りつづける…
それから人生は 夢のかかとで ぐるっと廻った」

青春がそこにきらめく若い日は 案外に短いものです。
流星祭の成功を祈ります。
引用参考文献
山極壽一『ゴリラからの警告-人間社会ここがおかしい』毎日新聞出版、2018、98頁
ルイ・アラゴン(大島博光訳)『エルザの眼』(16)エルザへの讃歌 6 エルザワルツ(2023.10.22取得)
第22回金沢星稜大学・金沢星稜大学女子短期大学部「流星祭」パンフレット