金沢星陵大学女子短期大学部

NEWSSei-Tan News!

Sei-Tan News!

【地域連携/ボランティア】能登の今を知り、体感し、創造的復興に向けた未来を考える活動を行いました

2025.10.10

7/12(土)~13(日)

金沢星稜大学と金沢星稜大学女子短期大学部、そして上越教育大学大学院に在籍している大学院生による「能登の今を知り、体感し、創造的復興に向けた未来を考える活動」が2日間にわたって行われました。

1日目はまず、石川県が掲げる復興プランや金沢星稜大学としてどのように創造的復興に取り組んでいるかの説明が行われました。
また、金沢星稜大学で開講している創造的復興論の1コマを担当している、経済学部経済学科 佐藤 将講師による「地図から読み取る災害情報 」をテーマとした講義が行われました。
講義終了後、のと里山里海ミュージアムにも立ち寄り、学芸員の方からの詳細な説明を聞き、能登の歴史や伝統を学ぶ機会を得ることができました。宿泊先の七尾市にある石政旅館に到着後、震災後に復興支援に携わっていた「のと中高生復興プロジェクト」の発起人の方々との交流会を実施しました。
活動の経緯や思いなどを聞き、参加者同士で大変積極的な意見交換も行われました。
2日目は宿泊した石政旅館を経営されているご夫妻に、震災発生直後の状況や震災後に旅館を営んでいる中でどのような影響があったかなどについてお話を聞くことができ、学生からの質問にも丁寧にお答えいただけました。
旅館出発後は、海底が隆起して漁港としての機能を果たせなくなっている黒島漁港の状況を実際に見ることができました。また、バスで輪島市内へ移動し朝市の状況や珠洲方面へと向かう道路の著しい変化の状況を道中見ることができました。
珠洲で伝統的に行われている揚げ浜塩田施設が本活動を行う直前に再開しており、その様子を見ることもできました。最後に見附島に立ち寄り、景観や植生の変化などを観察することができました。

本活動ではさまざまな知識を得ることを目的としていましたが、その知識をただ頭の中に留めるのではなく、将来どこかで活かすことができるのではないかと考えながら実際の能登の現状を見ていくことができました。短大生や大学生、大学院生がこの活動で得た経験は、中長期的な被災地の創造的復興につながる活動になったように思います。
(文:担当教員 辰巳 佳彦)

学生のコメント

経営実務科 2年次 S・Mさん(石川県 寺井高等学校出身)
この活動を通して、さまざまな人との出会いが私に大きな気づきを与えてくれました。震災から復興に挑む高校生、それを支える人々、そして困難な中でも旅館経営を続ける経営者ご夫妻の方々は、それぞれ異なる悩みや苦しみを抱えながらも、目標や希望を諦めずに前向きに進む姿に触れ、人は想像以上に強い存在だと感じました。同時に、人はお互いに支え合って生きていることも実感しました。
これまでは支えられることが多かった私ですが、今後は支える側に回れるよう、自分にできることを探していきたいと思います。

経営実務科 2年次 N・Mさん(石川県 金沢商業高等学校出身)
今回の活動では、能登の地震だけでなく、災害そのものの理解を深めることができました。また、災害そのものや災害による被害を「他人事」ではなく「自分事」として捉えるきっかけにもなりました。ほかにも、さまざまな場面で人の温かさに触れることができたので、参加して本当に良かったです。
これからは災害時の適切な行動を定期的に見直し、いざという時に正しく行動できるように備えていこうと思います。