金沢星陵大学女子短期大学部

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【文芸部】学生3名が「第15回金沢文芸館あすなろ青春文学賞」を受賞しました!

2021.03.16

文芸部に所属する、経営実務科 2年次 廣田明優さん(石川県 金沢錦丘高等学校出身)1年次 海老江瑞希さん(富山県 呉羽高等学校出身)銭丸茜さん(石川県 県立工業高等学校出身)の3名が第15回金沢文芸館あすなろ青春文学賞を受賞しました!
3月7日(日)、金沢文芸館において表彰式が行われました。文芸部部長の廣田さんは、昨年度に引き続き「短編小説部門」で奨励賞を受賞しました。
海老江さんと銭丸さんは、はじめての応募で「詩部門」の奨励賞をいただきました。 3名の文芸部員に創作や受賞の感想などを伺いました。
◆あすなろ青春文学賞とは
 
金沢文芸館の開館1周年を記念して作られた文学賞。金沢市の伝統ある文芸活動に若者の参加を推奨し新しい息吹を汲み上げ才能が発掘され育っていくことを目的としている。
応募資格は、中学生以上、満20歳以下で石川県内に在住・在学・在勤の人(過去に在学・在勤も可)。
「短編小説」部門と「詩」部門があり、各部門ごとに優秀賞と奨励賞を選定。
※金沢文芸館Webサイトより

廣田明優:短編小説部門 奨励賞 『フラペチーノはいらない』

今回はあまり書かないテーマで小説を書きました。テーマと言っても書きたいものがいくつかあったので、それを組み合わせた短編です。今回書きたいと思ったのは、「上京してきた大人になりきれていない女の子」「恋愛を伴わない二人の男女の関係」「ハッピーエンド」です。失恋から始まるストーリーなので恋愛小説だと受け取られてしまうかもしれないとも思いましたが、講評では「青春小説」という風にカテゴリして頂けて嬉しかったです。作品を書く際に苦労した部分は、どこにでもいるような主人公の描写です。共感性を持たせるために、いかにもな人物に仕上げることに苦労しました。

海老江瑞希:詩部門 奨励賞 『泡』

あすなろ青春文学賞で、今回受賞した詩『泡』を制作するにあたり、自分の内面を見つめる機会が多くありました。詩を考えていく過程で、自分と対話し、内側に潜む思いを詩で表現することができたように思えます。また、先輩や友人と批評し合いながら、良い作品制作ができました。詩を書く機会は、文芸部に入ってからはあるものの、これまではありませんでした。しかし、自分で創造することや批評し合うことの楽しさを、文芸部での活動を通して実感しました。これからも仲間と楽しさを共有しながら、活動を続けていきたいと思います。

銭丸茜:詩部門 奨励賞 『アンビバレンス』

私は文芸部に入部するまで、授業以外で詩を書いたことはありませんでした。文芸部に入部してから、テーマを決めて詩を書いてみたり自分が抱いた強い感情を詩にしてみたりと少しずつ書くようになりました。自分の感情を文章にすることで、自分がどんな思いを抱えているのか具体的にわかるのが面白いです。
今回、自分が楽しみながら書いた作品が奨励賞を頂けて本当に嬉しかったです。講評で自分の作品の良い点だけでなく改善点も見つけることができたので、今後はより良い作品を作っていきたいと思います。

顧問の山田範子先生からのコメント

廣田さん、海老江さん、銭丸さん、第15回金沢文芸館あすなろ青春文学賞受賞おめでとうございます。皆さんの努力が実り、すばらしい賞をいただくことできて、本当に良かったね。とてもうれしいです。
 
文芸部は2019年に現在の部長である廣田さんによって発足しましたが、2020年前期は新型コロナウイルス感染症の影響ですべての授業がオンラインになり、文芸部の活動も中断せざるを得ませんでした。せっかく立ち上げた文芸部でしたが、活動も新入部員の勧誘も思うようにいかず、辛かったと思います。1年次の海老江さんと銭丸さんは、短大部に入学したにもかかわらず、前半はキャンパスに通うこともできませんでした。一人で自宅からオンライン授業に参加し、友人を作ることも難しい状態で、短大生活に不安を覚えたことでしょう。
 
さまざまな思いを抱えて迎えた後期、対面授業とともに、新1年次が加わった新しい文芸部の活動が始まりました。2020年度の文芸部の活動は時間的には短かったかもしれません。でも、短い時間の中でそれぞれが自分自身と向き合い、部員と互いに高め合うことをいつも以上に大切にしてきましたね。困難な状況を経験し、それを乗り越えるために努力したからこそ、いくつもの言葉が紡ぎ出され、文芸部から応募した3名が全員入賞するという快挙を成し遂げたのだと思います。
 
廣田さんはこの春ご卒業ですが、後輩のお二人が文芸部を盛り上げていってくれると思います。来年度星短に入学する皆さん、2年次になる在学生の皆さん、文芸部で一緒に創作を楽しみませんか?まだ計画段階ですが、夏休みに文芸部OGも交えた合宿をして、小説や詩、マンガなどの文芸作品を作成し、部誌にまとめたいと思っています。創作に自信がなくても、先輩部員が優しく教えてくれますので心配いりません。また、創作に加えて、作品を相互に読み味わう「読みの交流」もおもしろいものです。
 
新しい部員に出会えることを顧問の私も楽しみにしております。文芸部に興味を持ったらいつでも声をかけてくださいね!
受賞作品は「金沢創作工房」に掲載され、金沢文芸館はじめ、文芸館近隣の図書館にて閲覧できます。