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【経営学科/村上ゼミナール】実践体験型PBLを通じた課題発見・分析・提案形成の試み
2026.04.09
経済学部経営学科の村上ゼミナール(3年次)では、教室内で得られる知識を現実の課題に接続し、分析と提案の往還を通じて学びを深化させる実践体験型PBL(Project Based Learning)に取り組んでいます。このたび、株式会社イー・トライアド(石川県金沢市、代表取締役社長 山辺英洋氏)のご協力のもと、約半年間にわたる産学連携プロジェクトの最終報告会を実施しました。
本プロジェクトは当初、学生にとって身近なテーマである就職活動に着目し、「就職活動上の課題をITやAIによっていかに支援しうるか」という問いから出発しました。学生たちはアンケート調査、課題整理、ニーズ把握、アイデア創出、グループ討議といった一連のプロセスを通じて、当事者の視点に基づく課題設定と、そこから提案へ接続する方法を段階的に検討。これは、経験的に把握された問題を、企画可能な課題へと翻訳していく初期的な実践でもありました。
しかし検討を進めるなかで、課題が存在することと事業として成立することが同義ではないという点に直面し、学生へのアンケート結果より、利用者ニーズの存在がそのまま継続的な収益可能性に結びつくわけではないことも明らかになりました。この過程を通じて学生たちは、自らの発想をそのまま形にするのではなく、市場構造、競争環境、収益可能性を含めて対象を多面的に分析する必要性を学びました。
本プロジェクトは当初、学生にとって身近なテーマである就職活動に着目し、「就職活動上の課題をITやAIによっていかに支援しうるか」という問いから出発しました。学生たちはアンケート調査、課題整理、ニーズ把握、アイデア創出、グループ討議といった一連のプロセスを通じて、当事者の視点に基づく課題設定と、そこから提案へ接続する方法を段階的に検討。これは、経験的に把握された問題を、企画可能な課題へと翻訳していく初期的な実践でもありました。
しかし検討を進めるなかで、課題が存在することと事業として成立することが同義ではないという点に直面し、学生へのアンケート結果より、利用者ニーズの存在がそのまま継続的な収益可能性に結びつくわけではないことも明らかになりました。この過程を通じて学生たちは、自らの発想をそのまま形にするのではなく、市場構造、競争環境、収益可能性を含めて対象を多面的に分析する必要性を学びました。
最終報告会の様子
こうした検討結果を踏まえ、オンラインでの地方公共団体へのヒアリングや追加的な情報収集を通じて、デジタル化が進展する場面においても、なお業務の末端には多くの手作業や非効率が残存していることに着目しました。既存制度や運用上の制約を前提としながら、現場の負担軽減に資する現実的な支援策を構想し、紙資料の処理や入力補助に関わる提案へと整理を進め、理想的な解決策を一挙に提示するのではなく、制約条件を分析したうえで実装可能性の高い提案へと絞り込んでいく姿勢が重視されました。
本プロジェクトの教育的意義は、単に一つの提案を作成した点にあるのではなく、課題の把握、仮説形成、分析、再検討、方向転換、提案精緻化という一連の過程を、学生自身が主体的に経験した点にあるといえます。アンケート調査やヒアリングを通じて得られた情報をそのまま受け取るのではなく、分析フレームワークの活用や企業の方との討議を介して再構成し、提案へ接続していく実践は、大学教育におけるPBLの中核的価値を示すものでした。
約半年にわたる本取り組みは、参加した学生にとって、課題発見力、分析力、構想力、そして状況に応じて問いそのものを組み替える力を養う機会となりました。村上ゼミナールでは、今後も産学連携や地域社会との接点を重視しながら、知識の修得にとどまらず、その知識を現実の課題解決へと接続できる人材の育成を目指していきます。
本プロジェクトの教育的意義は、単に一つの提案を作成した点にあるのではなく、課題の把握、仮説形成、分析、再検討、方向転換、提案精緻化という一連の過程を、学生自身が主体的に経験した点にあるといえます。アンケート調査やヒアリングを通じて得られた情報をそのまま受け取るのではなく、分析フレームワークの活用や企業の方との討議を介して再構成し、提案へ接続していく実践は、大学教育におけるPBLの中核的価値を示すものでした。
約半年にわたる本取り組みは、参加した学生にとって、課題発見力、分析力、構想力、そして状況に応じて問いそのものを組み替える力を養う機会となりました。村上ゼミナールでは、今後も産学連携や地域社会との接点を重視しながら、知識の修得にとどまらず、その知識を現実の課題解決へと接続できる人材の育成を目指していきます。
(文:担当教員 村上 統朗)
学生のコメント

経済学部経営学科 3年次 Rさん(石川県 金沢桜丘高等学校出身)
私は、地元IT企業である株式会社イー・トライアド様と連携し、PBLに取り組みました。当初は「就職活動×IT」という視点から新規事業を企画し、就活生へのアンケート調査も実施しましたが、検討を重ねる中で課題が明らかとなり、方向性の見直しを迫られたため、大きな決断としてピボットを行い、「地方公共団体×IT」へと転換しました。
その後は、金沢市やかほく市へのインタビューを通じて現場の声を伺い、課題の本質を捉えながら企画を深めました。初めての経験も多く壁にぶつかりましたが、利用者視点でニーズを見極める力を身につけることができました。ピボットという選択は当時、正解が分からず悩んだ大きな挑戦でしたが、その経験こそ最も大きな学びだったと思います。座学で得た知識が実際の現場での経験と結びつくことで、より実践的な理解へと深まることを実感しました。
今回の経験は、今後社会に出た後にも活かしていきたい貴重な財産となりました。
私は、地元IT企業である株式会社イー・トライアド様と連携し、PBLに取り組みました。当初は「就職活動×IT」という視点から新規事業を企画し、就活生へのアンケート調査も実施しましたが、検討を重ねる中で課題が明らかとなり、方向性の見直しを迫られたため、大きな決断としてピボットを行い、「地方公共団体×IT」へと転換しました。
その後は、金沢市やかほく市へのインタビューを通じて現場の声を伺い、課題の本質を捉えながら企画を深めました。初めての経験も多く壁にぶつかりましたが、利用者視点でニーズを見極める力を身につけることができました。ピボットという選択は当時、正解が分からず悩んだ大きな挑戦でしたが、その経験こそ最も大きな学びだったと思います。座学で得た知識が実際の現場での経験と結びつくことで、より実践的な理解へと深まることを実感しました。
今回の経験は、今後社会に出た後にも活かしていきたい貴重な財産となりました。
経済学部経営学科 3年次 Kさん(石川県 金沢桜丘高等学校出身)
最終報告会を通して、これまでのゼミ活動の集大成として、自分たちの取り組みを体系的に振り返ることができたと感じています。
発表に向けて内容を整理する中で、調査やヒアリング、議論を重ねてきた過程に意味があったことを改めて実感しました。企業様からの質疑応答では、自分たちでは気づかなかった課題や改善点を指摘していただき、今後に活かすべき点も明確になりました。また、プロジェクトを一緒に進めてくださった担当者の方から、開始時と比べて大きく成長していると評価していただいた際には、自身の成長を実感できたことに加え、大きな喜びと達成感を感じました。限られた時間の中で分かりやすく伝えるために構成や表現を工夫した経験は、自身のプレゼンテーション力の向上にもつながったと感じています。
本報告会は、単なる成果発表にとどまらず、自分たちの成長や課題を再認識する貴重な機会となりました。今回のPBLでは、実際の課題に対して主体的に取り組む中で、課題発見から解決策の提案までの一連のプロセスを経験できたことが大きな学びとなりました。限られた時間の中で試行錯誤を重ねる経験は大変でしたが、その分、実践的な力や課題解決能力が養われました。今回の経験を今後の学びや社会での活動にも積極的に活かしていきたいです。
最終報告会を通して、これまでのゼミ活動の集大成として、自分たちの取り組みを体系的に振り返ることができたと感じています。
発表に向けて内容を整理する中で、調査やヒアリング、議論を重ねてきた過程に意味があったことを改めて実感しました。企業様からの質疑応答では、自分たちでは気づかなかった課題や改善点を指摘していただき、今後に活かすべき点も明確になりました。また、プロジェクトを一緒に進めてくださった担当者の方から、開始時と比べて大きく成長していると評価していただいた際には、自身の成長を実感できたことに加え、大きな喜びと達成感を感じました。限られた時間の中で分かりやすく伝えるために構成や表現を工夫した経験は、自身のプレゼンテーション力の向上にもつながったと感じています。
本報告会は、単なる成果発表にとどまらず、自分たちの成長や課題を再認識する貴重な機会となりました。今回のPBLでは、実際の課題に対して主体的に取り組む中で、課題発見から解決策の提案までの一連のプロセスを経験できたことが大きな学びとなりました。限られた時間の中で試行錯誤を重ねる経験は大変でしたが、その分、実践的な力や課題解決能力が養われました。今回の経験を今後の学びや社会での活動にも積極的に活かしていきたいです。
経済学部経営学科 3年次 Kさん(石川県 大聖寺高等学校出身)
石川県のIT企業・株式会社イートライアド様と連携し、「就活×IT」から「自治体DX」へと発展する新規事業提案プロジェクトに取り組みました。当初は大学生へのアンケートから就活支援を検討しましたが、既存サービスの多さや収益化の壁を痛感し、IT企業の強みをより活かせる自治体分野への方向転換(ピボット)を決断しました。また、金沢市やかほく市での直接ヒアリングを通じ、デジタル化の裏側に潜む膨大なアナログ作業という「ラストワンマイル」の課題を現場で発見しました。PEST分析等のフレームワークを用い、法規制等の制約を回避しながら現場の負担を軽減する戦略を練る過程は、机上の学びが「社会で生きる知恵」へと繋がる貴重な経験になったと感じます。
本プロジェクトを通じ、市場の構造を冷静に分析し、現場の「隙間」を埋める解決策を導き出す難しさと面白さを学びました。この経験を糧に、今後も社会に価値を創出できる力を磨いていきたいです。
石川県のIT企業・株式会社イートライアド様と連携し、「就活×IT」から「自治体DX」へと発展する新規事業提案プロジェクトに取り組みました。当初は大学生へのアンケートから就活支援を検討しましたが、既存サービスの多さや収益化の壁を痛感し、IT企業の強みをより活かせる自治体分野への方向転換(ピボット)を決断しました。また、金沢市やかほく市での直接ヒアリングを通じ、デジタル化の裏側に潜む膨大なアナログ作業という「ラストワンマイル」の課題を現場で発見しました。PEST分析等のフレームワークを用い、法規制等の制約を回避しながら現場の負担を軽減する戦略を練る過程は、机上の学びが「社会で生きる知恵」へと繋がる貴重な経験になったと感じます。
本プロジェクトを通じ、市場の構造を冷静に分析し、現場の「隙間」を埋める解決策を導き出す難しさと面白さを学びました。この経験を糧に、今後も社会に価値を創出できる力を磨いていきたいです。