INTERVIEW with OB&OG

「何のために、何を為すか」問い続けた先に進むべき道が見えてくる。

石川県公立小学校

教員

O・Yさん

2014年卒/人間科学部こども学科

出会いに恵まれた学生時代

石川県の公立小学校の教員として、これまで10 年間にわたって教育に関わってきました。自らの教育観を見つめ直しながら、子どもたちの「できた」「分かった」「楽しい」「もっと」といった声が聞こえるような学級経営、学年経営を心掛けています。 
私は富山県出身ですが、教員免許を取得できる大学で、自宅から最も通いやすかったのが金沢星稜大学でした。私たちの代は男子学生は7名、残りの約40名は女子学生という環境で、初めて教室に入ったとき「入る学科を間違えた?」と戸惑ったことを覚えています。実際に学生生活がスタートしてからは男女関係なく親しくなり、励まし合いながら目標に向けて成長できました。一生を通じた親友、そして妻に出会えた点でも、実りある学生時代でした。

フィールド演習を通じ、将来の自分を明確にしていく

学生時代はゼミの活動で、能登から加賀まで石川県内各地の小学校を訪れて教育活動のお手伝いをしました。2年次から4年次にかけては週に数回、大学近隣の小学校で学習支援のボランティアを行いました。3年次は清水ゼミで 「アートマイルプロジェクト」「もしも世界が100人の村だったら」という国際協働学習プロジェクトに携わりました。4年次は井上ゼミで「ワークショップ・キャラバン隊」として小学校を訪れ、自分たちで準備した授業を実施しました。いずれも現場の先生方の熱量や苦労を知り、自分が教員になったときのイメージを深める貴重な体験になりました。卒業後は地元富山で働くつもりでしたが、さまざまなフィールドワークを通じて石川の教育現場への理解が深まったことから、石川県の教員採用試験を受けることを決めました。他大学出身の同僚に聞くと、実習や体験活動は決まった一校で行っていたようで、母校の多様な取り組みについて紹介すると驚かれます。

「あんな大人になりたい」と憧れた人が教員だった

教員をめざしたのは、小学校高学年のときの担任の先生の存在が大きいです。優しいけれど信念に裏打ちされた厳しさもある先生で、「こうしなさい」という指導ではなく、子どものことを一番に考え、子どもの思いを引き出し、どうしたら学校で一日を楽しく過ごせるかを真剣に考えてくれました。「あんな大人になりたい」と憧れた人が先生だった、と言うほうが近いかもしれません。教員になるきっかけをくれたあの先生の姿に近づくことが、私の最終目標です。

後輩へひとこと

大学生になると高校までと比べ格段に自由度が高まります。なんとなく過ごしてもそれなりに楽しいかもしれません。ただ「何のために何を為すか」を考えて行動すれば、より密度の濃い日々を送ることができます。