修了生インタビュー

税理士法人 北陸合同会計事務所

N・Sさん(金沢星稜大学 経済学部経営学科出身)


税理士になるという強い意志をもって進学。いくつもの我慢や犠牲を伴いましたが、悔いはありません。

金沢星稜大学大学院に進学した理由・経緯は?

母親が税理士事務所に勤めていた影響で小さな頃から税理士という職業に興味がありました。星稜高校に入って進路を決める際に、「自分も税務や会計の仕事に就きたい」と思い、CDP税理士コース(現 会計コース)のある金沢星稜大学に入学を決めました。

実は、学部時代は大学院に進む気持ちは無く、早く働きたいと思っていたんです。ただ、実際に働きながら大学院に通っている方々を見ているととても大変そうで…。そうした忙しさの中で税理士試験に合格するのは難しいだろうなと感じ、学部4年次の夏に大学院への進学を決めました。星稜の大学院に決めたのは、CDPで土台を固めることができ、さらに学費の免除やインセンティブ制度があるためです。

大学院ではどのようなことを学んでいましたか?

大学院の授業で印象に残っているのは「租税判例研究」です。判例からいろんな研究を進め、「まずは条文を引いて調べる」といった姿勢が身につき、現在の実務でも条文ベースで根拠を調べるといった点で活かされていると感じます。

 大学院の授業は学部と違って、各自が調べてきたテーマについて発表して、全員で討論します。クラスは5~6人程度と少人数なので、じっくりとディスカッションができ、自分の研究内容をとことん深めることができます。大学院生だった2年間、日中は税理士試験の勉強を、夜間は大学院の授業を受けるという毎日でした。修了時は3科目に合格しており、大学院の修了と同時に論文を提出し、その年の6月頃に残り2科目の免除通告を受けて、5科目合格を達成しました。

現在の業務内容について教えてください。

基本的には、毎月お客様の元に出向き、伝票や元帳などを確認しその月の会計を締めて経営者の方に報告する、という巡回監査を行います。中には記帳代行といって資料を預かってこちらで入力しお客様にお持ちすることもあります。
法人のお客様のほとんどが中小企業で、経営者の方々と話すことが多いですね。皆さんユニークで、お話ししていて楽しいですし、何より新しい発見や今まで知らなかった角度でモノを見る感覚を養えるのは、税理士の醍醐味の一つかもしれません。
個人のお客様への訪問頻度はさまざまですが、毎年2~3月の確定申告の時期は訪問や作業が集中し繁忙期になります。ただ、いくら忙しくても税理士試験の勉強以上につらいと思うことはありません。それだけ勉強に打ち込んでいたんだと今振り返ってそう感じます。

税理士の仕事の魅力や今後の目標を教えてください。



身近な存在として、頼りにされていることを日々実感しています。経営者の方々は、日頃の悩みを従業員に相談するわけにもいかず、かといって弁護士など他の士業の先生に話すにはハードルが高いし…。そんな中で毎月訪ねてくる税理士の私に「ちょっと今賞与のことで悩んでいて」「パソコンの操作がわからなくて」など多岐にわたる相談をしてくださり、幅広く頼ってもらえるのは嬉しい限りです。
やはりお客様あっての仕事なので、今後も身近に相談できる存在として信頼を築いていきたいですね。そこで大事なのはコミュニケーション。心がけているのは専門用語をあまり使わずにご説明をすることです。例えば「営業利益」といってもピンとこない方もいらっしゃるので、「本業でのもうけ」などわかりやすい言葉を使うようにしています。

 

金沢星稜大学大学院への入学を考えている人へのメッセージ

学部生の頃、簿記3級対策の授業で講師の先生が仰っていた「一つの道を決めたのなら犠牲にしなきゃいけないものもある」という言葉が今でも心に残っています。犠牲にしたことはたしかにいっぱいありますが、そこに悔いはありません。
後輩の皆さんには明確な「目標」を持つことをおすすめします。税理士になるという強い意志を持って進学してください。その目標を叶えるまで、ブレずに頑張ってほしいです。