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【金沢星稜大学市民講座】(第99回)「ドラッカー入門 セルフマネジメント編」を開催しました

2024.01.11

11/25(土)

ドラッカーの言葉は私たちの日常にも様々な示唆を与えてくれます。 今回は、限られた時間の中ではありましたが、ドラッカーに触れ、ドラッカーの言葉を日々の生活のヒントにしていくために、「セルフマネジメント」に焦点を当てて本学の岸本秀一経済学部教授が講義を行いました。

ドラッカーは組織のどんなポジションにいてもその行動に指針やヒントを与え、「そうあるべき」姿を教えてくれる存在であり、経済至上主義や全体主義では実現できない自身の理想とする社会、「人を大切にし、人を幸せにする社会」をマネジメントによって実現しようしました。

ドラッカーの面白い点については数多くありますが、今回の講義では、企業の目的を利益追求ではなく、顧客の創造であると考える点、顧客は2種類以上必要であり、それぞれ求める価値が違うとする顧客の概念、人々は協働し、各々の強みを発揮することで成果を挙げ、弱みを意味のないものにするという強みを生かすという考えの3点が挙げられました。

ドラッカーのマネジメントは、「人々を通じて」「仕事をうまく」成し遂げることを指します。 組織内のマネージャーは「組織の成果に責任を持つもの」と定義され、マネージャーには、 投入した資源の総和より大きなものを生み出すことと、意思決定と行動においてただちに必要なものと遠い将来に必要とされるものを調和させるという2つの大きな課題があるとしています。そしてこの2つの課題を、目標設定、組織化、動機づけとコミュニケーション、評価測定、人材開発によって解決すべきとしています。

今回のテーマでもある「セルフマネジメント」については、具体的な目標を設定し、行動して成果を上げることとしています。 成果を上げるセルフマネジメントとして重要なことが、まず時間管理です。時間管理は、何に時間を取られているか現状を明らかにし、分析し、非生産的な時間を省き、自由になる時間をまとめ、成果を上げたいことに充填することです。 また、たくさんのやりたいことの中で優先順位をつけなければいけませんが、劣後順位について考えることも必要です。そしてもう1つ重要なことは先述にもあった通り、強みを生かすということです。講義では、ワークシートを用い、実際に自分の強みを考えたり、自身の時間の使い方を見直したり、自分がやるべきこと達成したいことを書き出す時間も設けられ、自分自身の生活やこれからの人生について見つめ直す良い機会となりました。

ご参加いただいた方からは、「会社での役割(SV)と部活動(コーチ)の立場を想像して受講することができました」といったお声や、「時間管理の必要性と成果を上げる秘訣の集中は自分にとって苦手なところですので、今から取り組んでいきたいと思います。今の自分は助走期間なのでこれも必要な時間だと知り安心できました。第2の人生に向けて走り続けます」などと皆さまからこれからに向けての前向きなコメントを多くいただきました。 ご参加いただいた皆様ありがとうございました。

岸本秀一教授の研究紹介

【学内助成(個人研究)】
マネジメント

【外部資金(Howmet Aerospace Foundation)】
Promoting environmental awareness for students through the beach cleanup activities