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【こども学科/井上ゼミナール】能美市の小学校で開催されたSDGs「こどもサミット」に参加しました

2024.02.14

2/9(金)

私たち井上ゼミナールは、「SDGs未来都市」に選定されている能美市で、寺井地区3つの小学校6年生が一堂に会して開催された「こどもサミット」に参加しました。「こうなったらいいな2030年の能美」というテーマのもと、こどもたちと一緒にグループワークを行いました。
SDGsについてのグループワークというのは、「緑豊かな環境にしたら、野生動物が農作物を荒らすようになった」「九谷焼の工房を増やしたら、後継者が見つかりにくくなった」といった課題に対して、地域の資源(リソース)を活かしてどう解決を図るのか、をカードゲームで話し合うものです。

私たちは、サミットの運営をコーディネートされている日本海開発(株)の南純代さんにインタビューしました。

インタビュー

(インタビューアー)
人間科学部こども学科 3年次 S・Gさん(石川県 星稜高等学校出身)
人間科学部こども学科 3年次 M・Mさん(富山県 魚津高等学校出身)

Q.
日本海開発(株)さんでは「地球環境を能美から変える」のキャッチフレーズで、資源再生の事業を社会貢献活動とリンクさせてSDGsの活動に取り組まれておられますが、それはいつ頃から始められたのでしょうか。

A.(南さん)
元々、5年くらい前に、根上町で海岸清掃の活動をしていたときに、環境問題に興味をもち、これを解決していきたいと考えました。能美市内の小学校でのSDGs『こどもvサミット』は3年前に始めました。国連が「持続可能な開発目標」=SDGsを採択したこととあわせて活動を始めたわけですが、こどもたちには環境問題を自分事として捉えてもらえるように、話し合える場所づくりが必要だと思ったからです。
Q.
子どもの実践を促すために、私たち大人(学生や小学校の教員)にしてもらいたいことは何ですか。

A.(南さん)
こどもたちに「自分」にはできることは何かを考えさせ、そこでのこどもたちの意見をもっと多くの人に発信してほしいです。「トレードオフ」を完全に解決することは難しいですし、課題を解決するために最適な「リソース」の正解もありません。しかし、よりよくしていこうと考え続けることで、人間の技術は発達してきましたし、未来もきっと解決していけるだろうと信じています。

写真中央が、南さん(日本海開発(株))

Q.
最後に今後の抱負は?

A.(南さん)
「こどもサミット」ですが、現在は小学生のみを対象にしていますが、今後は、中学や高校、大学へも広げて、全体で考えていけたらなと思っています。さらに、企業や行政なども巻き込んで話し合いを深めいければいいなあ、と。

学生のコメント

人間科学部こども学科 3年次 M・Mさん(富山県 魚津高等学校出身)
SDGsという大きなプロジェクトには、各課題の解決方法が無数に存在していて、そのひとつひとつにトレードオフというジレンマがあることについてみんなで考えました。人間が技術の歩みを止めないのはトレードオフから目を背けず、正解を追い求めるからだという南さんの考えにとても納得し、これからも課題に対して様々な解決方法を考え続ける姿勢を大切にすること、そうすれば自分自身も成長できる事に気づきました。
また、このSDGsサミットをきっかけに、子どもたちには何事に対しても試行錯誤の中で自分のアイデアを温めて育てていく姿勢を大切にして貰いたいです。そんな子どもたちが育つことで、きっとSDGsの達成に大きく近づいていくのだ思います。

人間科学部こども学科 3年次 Y・Hさん(石川県 金沢桜丘高等学校出身)
リソースを用いて、課題解決のために子どもたちとさまざまな視点から意見を出し合い、私自身もSDGsについて改めて考えさせられました。能美市の伝統工芸に関する課題では、相反するアイデアが出てきて、子どもたちがこれからの能美市について積極的に話し合う様子が印象的でした。
SDGs「こどもサミット」は、課題解決を通して、地域の魅力に気付いたり、自分たちにできることを考えたりするきっかけになると思います。私も将来教員になったら、子どもたちがSDGsについて考えを深められるようなきっかけづくりをしていきたいです。