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【経済学部/観光概論】ビールの里・遠野における〈ツーリズムで農業の課題を解決する取り組み〉について理解を深めました

2023.05.30

5/29(月)

経営学科の学科必修科目「観光概論」では、岩手県遠野市でまちづくりや農家支援、地域ブランディング等を展開されている株式会社BrewGood代表取締役の田村淳一さんをお招きし、「ツーリズムで農業の課題を解決する:ビールの里・遠野の取り組み」というテーマでお話しいただきました。

ビールの原料である国産ホップの生産量は、この30年で7分の1程度にまで減少しています。日本屈指のホップ生産地である遠野市においても、ホップ生産者の減少や高齢化、農業機械の老朽化等の課題を抱えています。このような農業の課題の解決に向けて、ツーリズムを活用した取り組みについて伺いました。
(文:担当教員 石川美澄准教授)

学生のコメント

経済学部経済学科 3年次 S・Mさん(石川県 星稜高等学校出身)

「ホップ農業や農家を支援してください」と呼びかけるだけでなく、実際に遠野に足を運んでもらい、観光客に楽しんでもらうという考えは素晴らしいと思いました。こうすることで、ホップ栽培の現状を知ってもらい、農家さんを応援したいという気持ちをより多くの人に持ってもらえるからです。ホップというものに目をつけ、ビジネスを展開していくという考えは大きな可能性を秘めていると感じ、ビールというのは世界中で飲まれているものであり、日本だけでなく、海外からもビール好きな観光客を呼び込むことができると思います。私は、ビールが苦手だが、遠野のホップを使ったサイダー(ノンアルコール飲料)には興味を持ちました。

経済学部経営学科 1年次 S・Tさん(石川県 金沢西高等学校出身)

今回のお話の中で経営の面で特に学ぶことが多くありました。田村さんからは、「自分たちで考えたツアー企画を実施した結果、目的通り顧客がホップに触れる機会を増やすことはできたが、ホップの生産者側からすると、担い手が足りていないという状況は変わっていなかった」という過去の経験談を伺いました。私は、事業を企画する際は、顧客を「参加するお客様」だけでなく、ホップ生産者などの「その企画に関わってくれる人」も顧客に含めるべきだということを学び、「多くの人に喜んでもらい、かつ存在を広めて知名度を上げる」という目的を果たすためには、顧客は1人だという固定観念をなくすべきだということがわかりました。

経済学部経営学科 1年次 O・Tさん(石川県 小松高等学校出身)

今回のお話を聞いて、ビールを用いたまちづくりや新規事業のプランディング、地域ブランディングや商品開発など様々な活動を知ることができました。お話を聞く前は、「ビールで社会課題の解決を目指すことや社会を少しずつ良くしていきたいというのはどういうことだろうか」と思っていましたが、ビールの材料であるホップを活用した観光事業や商品開発などからまちづくりをするなど、ホップの魅力を最大限に活用しながら官民が一体となって未来のまちづくりに取り組んでいると感じました。私も将来、好きなものを活かした事業や、社会貢献やまちづくりができたらいいなと思います。