トピックス

【経済学部/石川ゼミナール】 長野県にて3年次研修を実施しました

2024.12.02

2024年11月

この秋、石川ゼミナールは、長野県白馬村と長野市にて3年次研修を実施しました。
白馬村は、世界的に有名なスキーリゾートですが、近年はグリーンシーズン(春~秋)の観光開発に力を入れています。また、長野市には毎年多くの参拝客が訪れる善光寺がありますが、2010年頃から空き家・空き店舗をリノベーションするという動きが見られます。リノベーション建築数は、ここ10年間で100件程にものぼります(武者・倉石2021)。

1166バックパッカーズにてオーナーの話を伺う学生たち

石川ゼミナールでは、2地域を訪ね、「グリーンシーズンのスキー場の取り組み」や「リノベーションと大学生」をテーマに、観察やまち歩き、聞き取り等を行いました。

(文:担当教員 石川美澄)

学生のコメント

経済学部経営学科 3年次 Y・Yさん(石川県 金沢北陵高等学校出身)
今回のゼミ研修で、善光寺周辺地域の多くの古い建物がリノベーションされ、再活用されていることを学びました。これらのリノベーションがされていることによって、歴史ある建物が今でも残され、善光寺周辺の景観を保つことができているのだと思いました。
特に、街歩きで訪問した、花蔵とR-DEPOTが印象に残っています。花蔵では、「元・酒屋」と言うこと活かした、升を使った照明や空き瓶ケースを使ったイスがあり、建物のリノベーションだけでなく、小物等も活用されているのだと感じました。二階の展示室には、昔使われていた物や酒屋にちなんだ物が置かれていました。
R-DEPOTでは、空き家にあったまだ使えるものを回収し販売していました。あまり見かけることのない珍しい物から、どこか懐かしさを感じる物まで色々な物を取り扱っています。また、新たにビジネスを始めようとする人と空き家や空き店舗をマッチングするような掲示板があり、空き家を無駄にさせない取り組みが凄いと思いました。街全体がリノベーションに力を入れているのだと、さらに強く感じることができました。 店員さんのお話でも、地域との関わりを大切にしていることが伝わってきました。
花蔵、R-DEPOT、1166バックパッカーズ、ナノグラフィカ等、今回訪問したほとんどの場所に大学生が関わっていました。これほどまでに学生が関わっているのは珍しいと思ったし、地域に関心を持っている学生が多いと感じました。

実証実験中の「門前観光案内所」にて

経済学部経営学科 3年次 T・Mさん(石川県 金沢商業高等学校出身)
私は、3年次研修を通して、まちづくりとは地域の人と関わり、協力することで成り立つものだということを学びました。一人がこのような地域にしたいと思っていても、実現しようとするにはやはり周りの協力や理解が必要となります。人の繋がりなしにまちづくりは上手くいかないと考えました。
ナノグラフィカの増澤さんのお話では、まちを良くしていこうというよりも自分たちの好きなこと、楽しいことをした結果、それがまちづくりに繋がっていると感じました。まちの人たちの写真を本にしたり、お坊さんと話す機会の場をつくり、普段聞けないことを聞いたり、今ではこどもレストランをしたりと自分たちのしたいことをしているけれど、それらは巡り巡ってまちのためになっていると思います。これらの活動も、決して一人ではできないと感じ、周りの協力があってこそ成り立っていると感じました。
3年次研修を通して、人との関わりはとても大切だと改めて感じました。これはまちづくり以外でも同じです。人と関わることで新しい発見や見方をすることができます。一人で考え込むよりも、良い方向に考えが進んでいき、意見が異なることもあるが、話し合うことでより良い案を導き出すことができます。周りと関わることは、自分に対しても相手に対しても良い刺激になると思い、私も、今後色々な人たちと関わって、様々な考え方、見方、感じ方を知りたいと研修を通して感じました。