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【就職】「ソレイユプロジェクト」輪島市町野町での復興ボランティア

2024.12.24

まだ能登半島地震の爪痕が残る中、9月に再び奥能登地方を襲った豪雨災害。夏のソレイユプロジェクトに参加した在学生の中に、この豪雨の影響で実家が被災した学生がいました。その学生を中心に3年次学生有志5名が集まり、プロジェクトの第2弾が発足。事前調査で輪島市町野町を訪問した際に、豪雨により壊滅的な被害を受けた地元で唯一のスーパーマーケット「もとやスーパー」の本谷一知社長に話を伺いました。
その際、地元住民の期待を背負って11月30日に本格営業を再開するという前向きな話を受け、「オープニングイベント」の応援隊として星稜生による復興ボランティアの開催が決まりました。

12月1日の復興ボランティアには、28名の2年次学生が集結しました。今回のボランティアを計画した5名の3年次学生はアドバイザーとしてサポート。体が温まるような昼食の炊き出しに加え、老若男女が楽しめる縁日、支援物資の提供などを企画、約一か月間にわたり準備を行いました。
ボランティア当日はカレーうどん、豚汁、ベビーカステラ、飲料類など各200名分を提供し、地元の方々と温かい愛情のある言葉を通じて交流しました。さらに本谷社長の復興への願いを込めた「壁画アート」の制作も行い、店のシンボルとなる太陽の絵が完成しました。

夏と冬の2回の復興ボランティアと地域貢献を経て、学生達は社会に役立つ自己成長につながった取り組みとなりました。

ソレイユプロジェクトとは?

ソレイユプロジェクトとは、学生時代に挑戦・企画・実践して成長することを目的として、今年発案されたプロジェクトです。「ソレイユ」とはフランス語で『太陽』という意味です。
仲間と協同することで働き方の実践意識を高め、太陽のような光り輝く人間力を培います。

学生コメント

経済学部経済学科 2年次 C・Nさん(石川県 羽咋高等学校出身)
現地の風景が非常に強く印象に残りました。私も同じような景色の町に生まれたので、もし災害に見舞われたらと思うととても心が痛みました。木造の家が崩れていたり、車が大きく変形していたりという姿が自分の中でとても衝撃的であり、ボランティア活動で少しでも力になれたらという気持ちがより大きくなり、喜んで欲しいと思いボランティアに参加しました。
当日は来てくださった地域の方が笑顔でお話してくれたり、壁画アートを通じてこども達と交流をしたり、現地の方にはたくさんありがとうという言葉をいただき嬉しかったです。若者が眩しいと言っていただけたのも、今後の励みになりました。地域の方同士の会話でも「久しぶり元気か。元気といってもね、こんなんなったらね。」と話しているのを聞いて、被災地の方を元気づけることの難しさを感じました。
地域復興にはたくさんの時間やお金や労力がかかるだけでなく、人々の心を癒すのはそれ以上に時間がかかるというのを改めて実感したため、今後地域をどのように盛り上げていけばいいかを考えさせてもらえる時間になりました。

経済学部経済学科 2年次 K・Yさん(石川県 星稜高等学校出身)
バスで「もとやスーパー」に到着すると現地の方々が、朝早くから待ってくださっており、バスから支援物資を運びスーパー内に4人で並べていると、何も言わず笑顔で運ぶのを手伝ってくださいました。「これはどこに並べればいいの?」など率先的に聞いてくださり、この震災という現実を受け止め、前向きに生きている姿を目の前にし、思わず涙が出てしまいました。辛い思いをしたのにも関わらず、若者の力に頼るのではなく、自分たちも何かできないかと行動する被災地の方々の姿が非常に印象的でした。自分は被災者のために何かできることはないか、自分たちが力になってあげたいという思いで参加したので、辛い思いをしても助け合いを忘れない被災地の方々の素晴らしさを感じました。
また参加学生のみんなもアルバイトなどの接客経験を活かし、笑顔で挨拶したり、積極的に会話している姿が印象的でした。みんな感謝を忘れず何度もお礼を言ってくださり、大学生同士も準備など大変な場面で、積極的に協力している姿がよく目に入ってきました。壁に描く絵も現地でデザインなど決め限られた時間で完成させないといけなく、炊き出しと両立しながらこども達と描ききったアートは達成感そのものでした。
そして最後には“ありがとう“と店長からも言われ、感謝の言葉が飛び交う希望ある町が美しく見えました。