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【こども学科】3年次研修で台湾の小学生と国際交流を行いました

2025.06.16

6/5(木)

人間科学部こども学科では、毎年恒例の1泊2日の「3年次研修」を実施しました。今年度の初日は、台湾の台北市立五常国民小学校から小学生16名と先生方をお招きし、国際交流を行いました。

台湾のバイリンガル教育の実際を学ぶ

午前中は、五常国民小学校の校長先生による台湾のバイリンガル教育に関する講演を拝聴しました。授業時間数や英語習得のための工夫、子どもたちに育んでほしい力など、詳細なお話を伺うことができました。
講演は全て英語で行われましたが、ゆっくりと分かりやすく話してくださったため、学生の7割以上が「理解できた」と回答。学生たちは皆、真剣に耳を傾け、台湾の教育制度やバイリンガル教育、そして日本の教育との共通点や違いについて理解を深めました。現地の授業風景を収めたビデオも視聴し、台湾の小学生が日常的に英語に触れ、使える環境が整っていることに驚きを隠せませんでした。

講演後には、台湾の小学生たちによる英語でのプレゼンテーションが行われました。校長先生のお話で触れられたバイリンガル教育の成果を、子どもたちの流暢な英語を通して実感する貴重な機会となりました。子どもたちは美しい発音で、日台の文化や制度の違いに関するクイズを出してくれ、学生からは「日本の小学生と比べて英語のレベルが高い」「発音もきれいで流暢だ」といった感想が聞かれました。

日本の「遊び」を通して国境を越えた交流を体験

お昼の時間は、台湾の子どもたちをキャンパスツアーへご案内。学生たちが事前に準備した「紙飛行機」「だるまさんが転んだ」「紙風船」「VR(Virtual Reality)」のコーナーで、日本の遊びを楽しんでもらいました。案内や進行はすべて英語で行い、学生と小学生の双方にとって、母国語ではない英語を介して交流する楽しさを実感する時間となりました。国は違えど、子どもたちが喜ぶ姿は同じであること、そして言葉の壁を感じながらも身振りやジェスチャーを活用したコミュニケーションが有効であることなど、多くの学びを得ました。

現在、日本においても英語教育は非常に重要なテーマとなっています。また、教育現場や保育現場では、日本語を母国語としない子どもや保護者との信頼関係を築く必要性が高まっています。今回の国際交流が、英語を学ぶことの重要性や、将来の教員・保育者として身につけるべき力について深く考える機会となることを願っています。

(文:担当教員 山川賀世子)

学生のコメント

人間科学部こども学科 3年次 N・Hさん(石川県 小松明峰高等学校出身)
子どもたちを教える立場である校長先生ご自身が英語に堪能でいらっしゃることが素晴らしいと驚きました。先生の姿を見て子どもたちは成長していくのだと実感し、素敵な学校なのだろうと思いました。
校長先生のお話から、単に「英語科」の科目でバイリンガル教育が行われているだけでなく、「バイリンガルの体育」や「バイリンガルの英語」のように教科ごとにバイリンガル教育が取り入れられていることがわかりました。英語を幅広く取り入れた台湾の授業カリキュラムを知り、台湾が英語教育の先進国だと感じました。これが小学校の授業であることにも驚きです。子どもたちから発せられる英語もネイティブのようにとても流暢で、高度な教育の賜物だと感心しました。

人間科学部こども学科 3年次 K・Aさん(石川県 金沢高等学校出身)
子どもたちの英語での発表は、スライドが見やすく、声もとても聞き取りやすかったです。初対面の大学生の前で発表することは非常に緊張することと思いますが、子どもたち一人ひとりがしっかりと発表しており、台湾についての知識も深く、英語で話すことに自信を持っていることが強く伝わってきました。

人間科学部こども学科 3年次 S・Aさん(石川県 金沢伏見高等学校出身)
子どもたちと関われる貴重な機会だったので、積極的にコミュニケーションをとることを心がけました。完璧な説明ができなくても、単語だけでも発話することで子どもたちも理解しようとしてくれました。
特に紙風船のブースではとても盛り上がり、何度も何度も挑戦したがっている姿が非常に印象に残っています。

人間科学部こども学科 3年次 K・Rさん(石川県 北陸学院高等学校出身)
大学生側が盛り上げようとしているのが伝わったのか、これまでの交流で緊張が解けたのか、小学生たちも学内ツアーでとても盛り上がってくれました。私たち大学生も一方的に淡々と説明するのではなく、小学生たちが楽しめる工夫を随所に取り入れた成果が出て、とても嬉しかったです。周りの学生たちも反応して盛り上げてくれたので、より楽しんでもらえたのではないかと思います。