地域連携

【地域連携/ボランティア活動報告】星稜カフェ in 珠洲市若山公民館 ~能登復興に向けた学生たちの取り組み~

2025.07.16

7/12(土)

2024年に発生した能登半島地震からの復興を願い、金沢星稜大学の学生によるボランティア活動「星稜カフェ」を、珠洲市若山公民館にて開催しました。
今回は、人文学部中原ゼミナール、経済学部張ゼミナール、そして外国人留学生を含む計13名の学生が参加しました。

当日は、震災の影響でいまだに仮設住宅での生活を余儀なくされている地元の方々8名(60~70代)をお招きし、学生たちとお茶を囲みながら談笑の時間を過ごしました。2つのテーブルに分かれて、震災前後の暮らしの変化や日常生活で感じている悩みや課題について語っていただきました。

参加された方々からは、「あなたたちが来てくれて本当にうれしい」「普段はあまり話す機会がないので、今日はたくさん話せてよかった」「次回(10月)を楽しみにしている。また会おうね」といった温かい言葉をいただき、学生たちにとっても大変貴重な時間となりました。

午後は、地震の爪痕が残る珠洲漁港を訪れ、ひび割れた地面や隆起した道路の様子を目の当たりにし、被害の大きさを肌で実感しました。
帰路では見附島や通行止めの道路、倒壊した灯籠のある神社など、震災の影響が色濃く残る場所を巡りました。特に、初めて能登を訪れた留学生たちは「必ずまた来たい。より美しくなった能登を見てみたい」と語り、この地とのつながりを深めていました。
今回の活動は初めての試みでしたが、今後は2~3ヵ月に一度のペースで継続的に実施する予定です。
学生たちの若い力と対話の場が地域の方々の心の支えとなり、復興への一助となることを目指して今後も取り組んでまいります。
(文:担当教員 中原 聖乃、張 淼 )

学生のコメント

人文学部国際文化学科 3年次 A・Mさん(富山県 富山北部高等学校出身)
今回の能登ボランティア&被災地視察を通して、ニュースや新聞で見たり聞いたりしていた被害を実際に目の当たりにしたことで、能登半島地震の被害の大きさを改めて実感したとともに、復興への動きについても詳しく学ぶことができました。
ボランティアを通して、珠洲市の現状や復興への取り組みについて地域の方々の直接の声を聞けたほか、文化や方言などについても教えていただきました。
今回のボランティアをきっかけに、これからも珠洲市の方々の力となるように活動していきたいと思います。

経済学部経済学科 3年次 H・Sさん(石川県 野々市明倫高等学校出身) 
このボランティア活動を通して、能登の災害がどれほど大きな影響を及ぼしたのかを実感しました。現地の方々との会話を通じて、被災された方々がどのような思いを抱えているのかを知ることができました。
実際に現地を訪れてみて、想像以上に被害が深刻であったことに大きな衝撃を受けました。それと同時に、復旧作業が進んでいるとはいえ、まだまだ日常を取り戻すには時間がかかることを実感しました。
被災された方々は困難な状況の中でも前向きに生きようと努力されていて、その姿に胸を打たれました。自分自身に何ができるのかを考えさせられる貴重な経験となり、今後も被災地の支援に関わりたいと感じるボランティアでした。
Z・Xさん(中国からの留学生) 
能登半島珠州市でのボランティア体験は忘れられない一日になりました。地元のお年寄りとお菓子を食べながら「地震の時はどうだった?」と尋ねると、みなさん優しく笑いながらも「でもみんなで助け合ったよ」と話してくれました。実際に被災地を見学すると、壊れた家屋や傾いた電柱が当時の恐怖を物語っていました。それでもお年寄りの方が「あなたたちが来てくれて嬉しい」と言ってくれた言葉が胸に響きました。
復興はまだ途中ですが、温かい人々の絆がこの街の強さだと感じました。また必ず訪れたいです。