地域連携

【いしかわ共創インターンシップ/野林ゼミナール②】企業への中間報告と企業とのセッションを行いました

2025.12.05

11/25(火)

「いしかわ共創インターンシップ」は、企業で就業体験をするのではなく、企業の課題解決に取り組むことで経営の視点と目線を磨く一歩踏み込んだインターンシップです。今年度は経済学部の5つのゼミナールと、石川県中小企業家同友会に加盟する5社がそれぞれタッグを組んでいます。

この日、野林ゼミナールの野林教授とゼミ生が「いしかわ共創インターンシップ」の中間報告に臨みました。去る9/23(火)に『株式会社丸一観光』の専務取締役 木下恒喜さんが本学を訪れ、事業の概要と現状説明を行った後、本題として提示した2つの経営課題に対し、ゼミ生同士が班別で話し合いました。今回の中間報告は、話し合いで導き出した現状の解決案を企業側にプレゼンし、最終提案に向けた意見交換をする貴重な機会になりました。

野林ゼミナールのパートナー企業である『株式会社丸一観光』は、石川県七尾市を拠点にバス事業や旅行事業を営む企業であり、ゼミ生に対し「バス運転手の確保に向けた打ち手」と「企業として地域のためにできること」という2つの課題に対しての「若者ならでは」の意見を求めています。この日はウェブ会議システム(Zoom)を用い、「丸一観光」本社の一室と本学講義室をつなぎ、登壇した4つの班が、画面の先で待機する同社専務取締役 木下恒喜さんへプレゼンを行いました。

「バス運転手の確保に向けた打ち手」に取り組む2つの班は、バス運転手という職業やバス業界、会社のことなどを念入りに調べた上で考察した「人材が不足する背景」をもとに、運転手という職業ならではのデメリットを打ち消し、メリットを打ち出す方法や、認知度を底上げするための企画を提案しました。

次に「企業として地域のためにできること」に取り組む2つの班は、地方が以前から抱える人口減少や、能登半島地震以降の観光面でのダメージに焦点を当て、移動と旅行を主な事業とする会社の特性を生かした新たなツアーやイベントの開催を提案しました。

ゼミ生一人ひとりがマイクを握り、テンポよく展開する1時間強のプレゼンを聞き届けた木下専務は、各班に対し、約2カ月をかけて練り込んできた努力を高く評価し、感謝の言葉を伝えました。その上で、会社や業界、地域の実情から予見できる企画の実現可能性について正直に話し、その想定を打ち破るためのより自由で奇抜なアイデアと、それを生み出すためのより踏み込んだ議論を求めました。
企業への最終プレゼンは、1/13(火)を予定しています。

学生のコメント

経済学部経営学科 2年次 M・Aさん(石川県 星稜高等学校出身)
私の班では「バス運転手の確保」という課題に向き合う上で「若い人のなり手を、若い人の目線から増やせないか」という点に着目し、提案内容を決めていきました。まだ具体的なアイデアに至っていないのですが、詳細まで練り込んで斬新な発想を落とし込んでいる班の発表を見て、刺激を受けることができました。私たちも次の発表に向けて、もっと踏み込んだアイデアを出し合っていきたいです。

経済学部経営学科 2年次 Y・Rさん(富山県 小杉高等学校出身)
「地域のためにできること」のテーマに対し、事前にインターネットで自治体や災害復興について調べ、どのような提案ができるのかを班全体で話し合いました。この話し合いを経てメンバー間の距離も近くなったように感じます。
今回、食文化や一次産業の体験を前面に押し出したツアーを提案したのですが、木下専務からいただいたアドバイスを受け止め、もっとさまざまな産業を絡めて魅力的な内容にできるよう、みんなで考えていきたいと思います。
経済学部経営学科 2年次 T・Hさん(石川県 金沢伏見高等学校出身)
班全員での報告に臨むにあたり、自分の担当するパートは資料をただ読むのではなく、自分の言葉で簡潔にわかりやすく伝えることを意識しました。パートナー企業については、もともと社名や存在は知っていましたが、9月の説明で既に幅広い事業を展開していることがわかったため「ここから今までにない思い切ったアイデアが出せるか」という点に苦労しました。
今回のプレゼン内容は未完成なのでまだまだブラッシュアップしていけると思っています。そのために私自身ももっとさまざまなことを調べたり考えたりして、グループ内で積極的に発言していこうと思います。