地域連携

【いしかわ共創インターンシップ/土屋ゼミナール①】マッチング企業の代表を招き、企業説明と提案要請を受けました

2025.10.16

10/9(木)

土屋ゼミナールの土屋仁美准教授とゼミ生22名が、2025年度の「いしかわ共創インターンシップ」での取り組みを開始しました。通常の「職場体験型」とは異なる「課題解決型」のインターンシップは、経済学部の5ゼミナールそれぞれが「石川県中小企業家同友会」に加盟する地元企業とタッグを組み、ゼミ生による調査、議論、検証を経て、企業の「課題解決」案を導き出すもので、未来の社会を担う学生が経営側の視点を育み、自主性を磨く、経験と学びの場にもなっています。

土屋 仁美准教授

土屋ゼミナールがタッグを組むこととなった地元企業は、石川県金沢市を拠点にカレーのレトルトパックの製造販売、福祉施設の給食、食材の宅配などの食品関連事業を営む『ケービーエフ株式会社』です。
第1回の取り組みでは、同社代表取締役の東克也さんと部署長の中島椎也さんがゲストとして訪れ、土屋准教授がゼミ生に「企業活動」や「共創インターンシップ」の根本的な仕組みや目的などを共有した後、自社の概要や歴史、事業の現在地と未来に向けた課題や展望について説明しました。

『ケービーエフ株式会社』代表取締役の東 克也さん

『ケービーエフ株式会社』は、40代でサラリーマンから経営者への転身を決断した東社長が2011年にゼロから設立した会社です。足早に移り変わる時代や時流、需要を的確にとらえながら意欲的かつ積極的な事業展開と社会貢献を重ねてきた新進企業は今、障がい者の「就労継続支援」にも取り組み始めており、集中力や勤勉さを持つ彼らが単発ではなく、継続的にスキルを向上させ、安定的に収入を得られる方法(事業)を模索している最中とのこと。東社長はゼミ生に、未来の社会を担う世代ならではの柔軟かつ現実的な思考を活かした妙案の提供(協力)を求めました。

創業者本人による話には熱量があり、締めの挨拶の後は即、学生がタブレットに今日の感想や今後の目標を入力していました。
ゼミ生それぞれが「感じたまま」を書き綴る真剣な表情を見届けた後、退席する東社長と中島さんには、ゼミ生から大きな拍手が送られました。 また、土屋准教授は、11月1日(土)に決定した企業訪問に向けての情報収集を課題として示し、年末に控える最終提案に向けた予定や方針、計画の共有を行いました。

学生のコメント

経済学部経済学科 2年次 O・Aさん(石川県 金沢伏見高等学校出身)
『ケービーエフ株式会社』について「食に関する事業を行っている会社」という認識はありましたが、今回の具体的なお話の中で老人ホームへの食事の提供や宅配、障がい者でも働きやすい仕組みづくりにも取り組んでいることを知り、「すべての人に対して目を向けている会社」という印象に変わりました。私自身も広い視野で様々な角度から物事を見て、ゼミの仲間の意見も取り入れて協力し合うことで、企業の力になれるような提案を出していきたいです。
また、個人的には就職などの将来も見据え、「共創インターンシップ」での取り組みや学びを良い経験や強みにできるよう、試行錯誤しながら頑張りたいです。考え方やマナーも習得できる機会とのことで、これらは随時、学生生活の中でも活かしていきたいと思っています。

経済学部経済学科 2年次 T・Hさん(石川県 金沢西高等学校出身)
給食運営事業や食材配達事業など様々な事業を通して社会に貢献しているなか、さらに障がい者の方と共に働く事業も新たに開始したと聞いて「挑戦する精神を持っている企業」という印象を持ちました。
東社長から提示いただいた課題に対しては、自由な発想を大切にしつつも「コストがかかりすぎないか」などといった現実的な視点を忘れないように取り組みたいですし、この機会を通じて、相手が求めていることをしっかりとらえ、応えられるようなアイデアを生み出せる自分に成長したいと思いました。積極的な参加で、主体的に物事に取り組む姿勢も身に付けていきたいです!
経済学部経済学科 2年次 N・Kさん(石川県 金沢高等学校出身)
老人介護施設に特化した食事のサービスはあまり聞いたことがなく、画期的だと思えましたし、フードロス削減の観点も抑え、SDGsなど幅広い部門で成果を出している点にも凄みを感じました。今後は既存の取り組みやアイデアをしっかり踏まえながら、画期的な案を生み出していきたいです。そのうえで、自分の立場だけでなく、他者からの視点(俯瞰)を大切に、課題解決に取り組んでいけたら良いなと思います。そして、今回の「まだ知らなかった地元企業」とのご縁を起点に、新しい経験を積み、自身自身の能力も向上させたいです。

経済学部経済学科 2年次 H・Hさん(石川県 野々市明倫高等学校出身)
高齢者施設に対してバランスの良い食事を提供するという事業はあまり耳にしたことがなかったので、施設側の食事面の負担が軽減される点も含めて印象深かったです。障がい者の方々に対しての就労継続支援についてもさまざまな人の可能性を最大限に発揮させる力強さを感じ、とても良い取り組みだと感じました。
実際に企業とマッチングして課題解決に向かう取り組みは初めてですが、同じ班のメンバーやゼミのメンバーと協力しながらやり遂げたいです。課題解決の能力はどの企業のどの事業に携わる上でも不可欠だと思うので、今回の経験を通して自分自身の問題解決能力を養い、社会に出た後も実践した課題解決の手順や方法を活かせたらと思っています!