SOGA Chiharu

職位
教授
専門領域
社会政策/社会保障政策
関連
キーワード
生存権保障/公的責任/介護保障/市場化・営利化・産業化
研究情報
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地域が変われば日本が変わる、日本が変われば世界も変わる!差別・貧困をなくすために自分ができることはなにかを人権保障の視点から考えていきましょう

社会保障論

授業内容

1950年の社会保障制度審議会「社会保障制度に関する勧告(50年勧告)」は、「日本国憲法25条は1項で国民には生存権があり国家には生存権保障の義務があるという意である」と社会保障制度のすべての人には生存権があり、その生存権を保障するのは国家責任であることを明文化しました。しかし2012年の社会保障制度改革推進法は、先の50年勧告にある生存権保障、国家責任を大きく転換させました。1980年代から新自由主義のもとで社会保障の内容は縮小されつつありましたが、2012年からの改革は社会保障の理念・原理までも転換させました。2020年12月には「全世代型社会保障」が発表され、今後の社会保障の方向性が示されています。そこには「自助・共助・公助」論が台頭し、社会保障制度の核に位置付けられようとしています。
本授業では、人権保障たる社会保障を基本に置き、実態と政策動向を確認しながら、社会保障の重要性を学びます。

ゼミナールでの研究内容

ゼミナールでは、社会問題(雇用、社会保障、貧困など)を政策・法制度との関係から分析・考察を行う。失業や貧困は自己責任?医療保険の保険料が支払えないのは自己責任?貧困や低所得は地域で解決できるのか?など国が進める政策や法制度はすべての人々の生活を保障するものになっているのかを検討する。人権保障の視点から社会問題を解決する力を身につける。

卒業研究のテーマ例

■市町村国保の窮状と国民皆保険の形骸化に関する一考察
■各時代の人口動態と社会状況による社会保障の変遷—社会保障制度は「財源論」のみで語られるべきではない—
■教育格差を生じさせる日本の奨学金システムの問題点
■ジェンダー平等実現に向けた学校教育の再考