
大久保 英哲 OKUBO Hideaki
学問を通して 本当の自分に出会う
授業内容
私は人間科学部「スポーツ史」「スポーツ教育学」などを担当していましたが、学長職拝命後、新しい研究内容を教材に付加する作業が困難になりました。古びた授業内容をそのまま繰り返すことは、たとえ受講者には気づかれなくとも、学者の良心に悖ります。そのため新進気鋭の若手の先生方に担当をお願いしました。
現在唯一担当しているのは、女子短期大学部「生きるための哲学・倫理学」(2年後期)です。短大学長時代、学生から「短大経営実務科は就職に役立つ実務系の授業が多く、それはそれで良かったのですが、せっかく大学に来たので、最後の学期くらい、実務的ではない大学らしい授業も受けてみたい」との声を聞き、自分の娘や孫娘に語り聞かせるようなつもりで始めた授業です。
やり残している研究内容
近世地下鞠(じげまり)の技術構造
蹴鞠と言えば雅やかな公家鞠(くげまり)を思い浮かべますが、江戸期には武士から町人に至るまで、高い身分を持たない(地下、じげ)人々の蹴鞠も盛んにおこなわれていました。『中撰実又記』(ちゅうせんじつゆうき・1646)という教本まで作成されていたのです。これらをもとに地下鞠(じげまり)の技術構造を公家鞠と比較して明らかにし、可能であれば実際の鞠足(まりあし、プレーヤーのこと)たちで再現してみたいというのが私の夢です。
ライフワークの研究テーマ
地方からの近代日本体育・スポーツ史
参考
https://www.youtube.com/watch?v=8JKGrJJXjtA
「学長 ときどき私」 Vol.8 金沢星稜大学大久保英哲 学長(私大連学長インタビュー)