人文学部国際文化学科 /Y・Kさん (石川県 小松明峰高出身)
明確な夢のなかった自分に、国際貢献という目標が見つかった
私は、正直なところ、高校生の頃は「英語が好き」とか「海外に行ってみたい」という程度のぼんやりとしたことしか考えていませんでした。そのような中、早期留学がカリキュラムに含まれている金沢星稜大学の国際文化学科に興味を持ち、進学を決めました。
比較文化コースに所属したのですが、国際文化学科で学べる文化の幅の広さに驚かされました。「比較宗教論」では、イスラム教、仏教、キリスト教と、何と3つの宗教のことが1つの科目で専門的に学べるのです。世界で使用されている英語を学ぶということは、世界の文化を学ぶことにも通じますし、宗教のことを理解していなければ英語圏の人々の思想を知ることはできません。私自身、海外留学の期間中には気がつかなかったのですが、帰国してから専門科目を深めていくうちに「あれはそういうことだったのか」と気づかされることが多々ありました。また「地域研究」では、アフリカ文化を専門とされる先生から、現地の商習慣について教えていただき“目から鱗”でした。その先生は、現地の医療チームにも携わっておられ憧れの存在です。さらに、「思想と文化」という科目では、学生同士が協力してテーマを決めてディスカッションしました。私は「戦争と暴力」というテーマで、生命倫理や防御による暴力は許されるのかについて考えをまとめ議論しました。
これらの授業から刺激を受け「自分にも何かできないだろうか」と考えるようになり、私はウクライナ難民を支援するボランティアとして、ポーランドに2週間滞在するプログラムに参加しました。当初、小さな自分には何もできないのではないか、という「無力感」ばかりに苛まれていましたが、活動の最後に、現地の女の子から「あなたには小さなことかもしれないけど、私にはその行動が大きな助けになりました」という言葉をかけられとても嬉しくなりました。高校生のころは明確な夢がなかった自分でしたが、小さな活動から国際貢献という大きな目標を見出せたのは、文化を学ぶことで世界の遠い出来事でも自分事として考えられるようになったからだと感じています。