人間科学部

Faculty of Human Sciences

人間を学ぶ。
それは私たちと私たちの
社会を知ること

金沢星稜大学人間科学部は、人間の心・体・頭の総合的な発達と能力の開発について科学的に研究し、人間社会を育てていく人材を養成する学部です。「スポーツ」と「こども」の分野から人間を探求しながらその知見を実社会で活かせる社会人を育成します。

Faculty of Human Sciences

人間科学部/三つの方針

卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)

人間科学部では、学士課程教育を通じて、以下の能力を身に付けた学生に、学士(人間科学)の学位を授与します。
  1. 知識・理解
    (1)人間の心と体の発育・発達とその課題について、人間科学の諸理論から説明することができる。
    (2)社会における人間の在り方について、フィールド演習や実習で培った実践的知識を人間科学の諸理論と関連づけて往還的に思考することができる。
  2. 汎用的技能
    (1)人間を探究するための社会・文化的、科学・技術的ツールを用いることができるとともに、問題状況に応じてこれらのツールを適切に使い分けたり、あるいは相互作用的に活用したりすることができる。
    (2)人間に対する深い愛情と尊敬をもって、異なる文化・世代・立場の人たちとも理解し合えるコミュニケーションスキルを身につけている。
  3. 態度・志向性
    (1)地域の人々と協働して人と社会に関する課題に取り組み、共生社会の創造と発展に寄与しようとする態度を身につけている。
    (2)自らの可能性を探し、広げ、自己実現にむけて常に学び続けていこうとする意欲をもっている。
  4. 統合的な学修経験と創造的思考力(1)教員免許状や各種の資格(スポーツ指導員や保育士資格など)を取得したり、地域でのフィールド活動や海外での研修を行ったりした経験を、学校や地域団体、企業、関係機関の現場で活かすことができる。(2)スポーツ学科では「スポーツスペシャリスト」として、こども学科では「こどもスペシャリスト」としてそれぞれの専門性を身につけ、新たな課題を主体的に解決していくための思考ができる。

教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)

人間科学部は、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)に挙げた能力を学生に身につけさせるため、以下の教育課程を編成し、実施します。
  1. 教育課程の編成の方針
    人間科学部では、「人間力」を向上させ、ディプロマ・ポリシーに掲げる目標を達成するために、スポーツ学科においては「スポーツ科学」に関する、こども学科においては「こども学」に関するそれぞれ専門教育を行うために、教養教育や教職課程と有機的に関連させながら体系的な教育課程を編成しています。
  2. 教育内容・学修方法に関する方針
    (1)1~2年次においては、アカデミック・スキルを習得するための基礎力を培います。教養科目や外国語科目を中心とした共通教育科目を配置するとともに初年次教育の中核として「基礎ゼミナール」を位置づけています。ここではアカデミック・スキルの基礎を身につけるとともに、自ら調べ考え、プレゼンテーションやディスカッションといった能動的・協働的な学びにも取り組み、大学生としての学修方法を身につけます。また、課題について共同思考したり、協働して取り組んだりすることで、社会性や協働性を身につけます。あわせてキャリア形成の基礎として、様々なフィールドを訪問し、見識を深める活動も行います。
    (2)スポーツ学科に「スポーツ科学」と「教育科学」、こども学科に「教育科学」と「保育科学」のそれぞれ専門科目群を配置し、1年次では幅広い基礎知識、理論や技能を中心に身につけ、2~4年次にかけて知識や理論を深め、技能を活用していけるような連続的なカリキュラム体系をとっています。それぞれの分野ごとに体系性と段階性を示したカリキュラム・マップが作成されているので、幅広い分野から学際的に専門性を探究していける工夫がされています。
    (3)2~3年次では、「フィールド基礎演習」、「スポーツフィールド演習」(スポーツ学科)、「こどもフィールド演習」(こども学科)の演習科目を配置し、地域社会のスポーツ、教育・保育、施設、行政機関、企業、地域社会等の現場で、実際の活動に参画しながら多くの人々と関わり、課題を発見し、解決する実践力を身につけます。
    (4)教員免許状や保育士資格を取得するための必要な教職関連科目が配置されています。スポーツ学科では、中学校教諭一種免許状(保健体育)、高等学校教諭一種免許状(保健体育)、特別支援学校教諭一種免許状(知的障害者・肢体不自由者・病弱者)を、こども学科では、小学校教諭一種免許状、幼稚園教諭一種免許状、保育士資格を、それぞれ必要な科目を修めることで取得できます。
    (5)4年次に「専門ゼミナール」と「卒業研究」を必修にしています。フィールド演習や実習から得た実践的知識と、講義・演習等で獲得した理論的知識を汎用し、問いや課題を持ち、卒業研究テーマとして取り組み、理論と実践を往還的に探究していきます。その成果を卒業研究報告書としてまとめ、発表する一連の研究活動を通して、探究する力、洞察する力、分析する力、多面的・多角的に考察する力、批判的に思考する力等を養います。
  3. 学修成果の評価の方針
    (1)講義科目においては、試験およびレポート等により知識・技能の習得に関する到達度を評価します。
    (2)演習および実習科目においては、実際の活動場面、事前学習や準備の取り組み状況、事後の振り返りや成果発表までの一連の学修活動について、関心・意欲・態度の観点と課題発見力・課題解決力の観点から総合的に評価します。

入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)

人間科学部は、世界と地域社会が多様に変化する時代にあって、人間科学を探究し「人間力」を高め、すべての人々が共に学び、生きる共生社会の創造に貢献していきたいと考える意欲ある人を求めます。
人間科学部では、スポーツ学科とこども学科の2つの学科を設置し、それぞれスポーツ科学とこども学を修めていきます。そのために専門科目を理論的に修めていくことはもちろんですが、フィールド演習や実習で学外へ出て、地域社会の様々なスポーツイベントや教育、保育、文化活動に参画し、実践的知識を身につけていく学びに特徴があります。ゼミナールではこれら実践的知識を仲間と共有し、課題を分析し、理論と関連づけながら往還的に学びを深めていきます。このように、人間科学部で「誠実にして社会に役立つ人間」として成長していくためには、アクティブな実践力が必要ですし、グローバルな視点も欠かすことができません。また、地域に出れば、異なる世代や立場の人たちと関わり、様々な考えや意見に素直に耳を傾ける姿勢も大切になってきます。
そこで、「人間力」*の基礎となる以下の資質・能力と意欲をもった人を広く受け入れます。
  1. 知識・技能
    (1)高校までの基礎的・基本的な学習内容を理解し、これを活用できる人。
  2. 思考力・判断力・表現力
    (1)自分の考えや意思を伝えるために、必要な情報を収集し整理して、相手にわかりやすく表現し伝えることのできる人。
  3. 主体性・多様性・協働性
    (1)スポーツ、健康、子育て、教育の分野から人間の持っている可能性と社会における人間の在り方を探究したい人。
    (2)仲間と積極的にコミュニケーションをとり、協力して物事をやり遂げる人。
    (3)共生社会の創造と発展にむけて、地域の団体や関係機関で人と関わって活動をしたい人。
    (4)常に自らの生活や学びを振り返り、向上心をもって努力する人。
    (5)人と自然・文化を愛し、自らの人間力を高めたい人。

※「人間力」とは、考える力(問題を発見・分析し総合的に考える力)、表現する力(自分の意志と思考を表現する力)、思いやる力(人間とその環境を思いやる力)、関係を築く力(人間とその環境にかかわり調整する力)、やり遂げる力(設定した目標と課題をやり遂げる力)であり、社会で調和し活躍するための基礎的な資質や能力のことです。

入学者選抜の基本方針

  1. 学校推薦型選抜
    基礎学力検査および書類審査にて選抜を行います。基礎学力検査により本学での「学び」に必要となる基礎学力を、書類審査により資質および人物を重視した個人の能力を総合的に評価します。なお、スポーツ学科においてはこれらに併せ、実技試験および面接を行い、適性などを総合的に評価します。
  2. 一般選抜
    学力検査または大学入学共通テストの成績により選抜します。高等学校卒業程度の学力を評価し、本学での「学び」に必要となる適性を評価します。
  3. 総合型選抜(プラス1方式/スポーツ実績評価方式)
    出願要件を満たした者を対象とし、書類審査、プレゼンテーション試験、面接試験に加え、基礎学力検査または小論文試験にて選抜します。書類審査により資質・人物を重視した個人の能力を、プレゼンテーション試験と面接試験により入学後の大学生活および自身の目標についての意欲を有しているか、また、その内容をより具体的・明確的・論理的に表現できるかを評価します。また、基礎学力検査(スポーツ学科)により本学での「学び」に必要となる基礎学力を、小論文試験(こども学科)により課題に対する思考力・判断力を評価します。上記により本学での「学び」に必要となる適性を総合的に評価します。