ゼミナール

Department of Economics

経済学科/ゼミナール

「地域社会」を経済学の視点から理論的・実証的に考察する。

経済学部共通のテーマは「地域」。
地域を舞台に、ゼミごとにさまざまな観点から地域の活性化を目指した研究活動を展開しています。

Department of Economics Seminar

教授:石野 卓也/大重 斉/川島 哲/木村 正信/ジョマダル ナシル/宋 涛/中尾 真和/中村 明/山本 英司/吉田 隆
准教授:庫川 幸秀/鈴木 理彦/田中 頌宇将/張 淼/土屋 仁美/三宅 裕介/渡邉 和道
講師:佐藤 将
【石野ゼミナール】経済行動の計量分析
消費者や企業といった経済主体の現実の行動について観察や考察を行う行動経済学と、統計データを用いた分析方法を考える計量経済学について学修することで、経済に対する理解を深めその知識を応用することを目指します。データ分析や経済的考察を行うにあたっては、原因と結果の関係(因果関係)を明らかにすることを重視しています。

身につく力

  • 市場や日常生活といったさまざまな局面における経済学の知見の応用例を考えられるようになります。
  • データに基づいて議論を進めていくので、具体的な根拠を示す技術が身に付きます。
  • 理論モデルやデータ分析を扱うことで、議論の前提やエビデンスの適切さについて考えられるようになります。
  • 自分の考えを整理することが求められ、論理的思考力や表現力が鍛えられます。
【川島ゼミナール】アジアから世界の動きをみる
WTO(世界貿易機関)の機能不全に伴い、bilateralな交渉であるFTA(自由貿易協定)・EPA(経済連携協定)の発効数が21世紀以降飛躍的に増加しています。さらに近年メガFTAとしてのCPTPP(環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定)やRCEP(地域的な包括的経済連携)が発効し自由貿易はいかに変化するのでしょうか。主に東南アジアの経済連携に焦点をあて考察したいと思います。 

身につく力

  • ASEAN加盟国の中での主な経済連携やその背景を説明できる。
  • アジア通貨危機の概要と今までの流れを説明できる。
  • ASEAN加盟国についてその歴史を説明できる。
  • ASEAN加盟国のナショナリズムや民族問題を概説できる。
  • FTA、EPA,CPTPP、RCEPなどについて概説できる。
【木村ゼミナール】日本経済
伊藤隆敏著・星岳雄(2023)『日本経済論』東洋経済など日本経済論の専門書を輪読し日本経済の論点を整理した後、グループで関心のあるテーマを決め探求していきます。

身につく力

  • 文献の輪読を通じて現代の日本経済の論点について理解
  • 経済学上の課題を発見し分析できる力
  • 発表を通じたプレゼンテーション力の向上
  • グループでの共同作業やディスカッションを通じたコミュニケーション力の向上
【宋ゼミナール】公共部門の経済学
当ゼミナールは公共部門(政府)の経済活動に関わる諸問題を主として研究する。具体的には日常生活の社会現象や政府等の公的部門の経済活動等の諸問題について、理論と現実に関する基礎知識を着実に修得し、より実践的な理解を深めることを目指す。

身につく力

  • 社会現象や公的部門の経済活動等に対する独自の考え方を養成する。
  • 問題意識を持ち、企画提案能力を身に付ける。
  • 調査方法、資料文献の収集方法、論文の作成方法を習得する。
  • 社会人としての一般常識を認識し修得する。
【中尾ゼミナール】ボランティアを通じた実務と学術の橋渡し
主として子どもを抱える家庭を支援するボランティアについて、学生が主体となって、ボランティアコーディネート、ボランティアの企画・運営などを行います。その際、企画のみならず、人の管理、会計、広報などについても実際に担当してもらう中で、その過程で生じる法学、経済学、経営学及び地域貢献に関する問題に触れ、その解決法について検討してもらいます。

身につく力

  • ボランティア活動など社会貢献について意識し、実際に取り組むための力
  • 実務的な活動の経験、そこでの問題解決に当たって学術的知識の必要性についてイメージする力
  • 学術的知識を用いた問題解決能力
  • 人間力
【中村ゼミナール】国際経済学の視点に立った国内外の経済の研究
国際経済学は諸外国の経済や、貿易など国境を越えた経済取引を学ぶことにより、自国経済の理解を深めるための学問分野です。本ゼミでは国際経済学の視点に立ち、国内外の経済や国同士の経済取引における様々な課題を取り上げて考察し、諸外国や日本の経済の理解を深めます。

身につく力

  • 国際経済の諸問題を、統計データ・文献から得られる情報を基に分析し理解する力を身につけます。
  • 多面的な視点で物事をみる力や経済を洞察する力を身につけます。
  • 明らかになった事実をまとめ、プレゼンテーションを行い、議論する力を身につけます。
【山本ゼミナール】古典を現代に活かす
スミス、マルクス、ケインズをはじめとした経済学史上の古典のさわりに目を通していった上で、いずれかの古典の現代の経済問題への適用可能性について探究していきます。

身につく力

  • 経済学史上の古典を読むことを通じて文章読解力を身につける。
  • 発表を通じてプレゼンテーション能力を身につける。
  • 複数の文献を読み比べることを通じて批判的思考力を身につける。
  • 卒業研究論文執筆を通じて文章表現力を身につける。
【吉田ゼミナール】経済・経営に関する身近な問題を研究する
経済・経営に関する「身近な問題」とは、2023年度卒業生の研究テーマを例にとると以下の通りです。「カフェ業界4社のマーケティング比較」「文具業界でヒット商品が生まれる要因」「一人暮らしの高齢者の抱える問題に対する新たな製品やサービスの提案」。ゼミ生は、経済学・経営学の知識・考え方をベースに、こうした身近な問題を発見し、研究する方法を学び、卒業研究を計画・実行します。

身につく力

  • ビジネスや行政の場で生じる課題を発見し、分析し、解決する能力。
  • 文書構成・プレゼンテーション能力。
  • 自己管理力とチームワーク能力。
【庫川ゼミナール】環境・エネルギー経済学
環境経済学分野の文献・資料を読むことで知識を深めながら、各自が興味のあるテーマについて調査・研究を行います。社会におけるさまざまな事柄の発生原因やメカニズムについて経済学の視点から明らかにする分析手法を学び、新たな制度の提案や今ある(現行)制度の改善策について論理的に考察する方法を身につけます。

身につく力

  • 環境・エネルギー問題に関する基礎知識
  • 統計データや事例から議論を構成する思考力
  • 調べた内容をまとめて報告するプレゼンテーション能力
【鈴木ゼミナール】日本経済の過去・現在・未来を考える
日本経済について、主に「労働」「日本経済の歩みや経験」「地域の経済社会」に着目して、関心を高め、考え、みんなで議論していきます。私たちが生きている日本経済について、過去・現在・未来をじっくり考えてみませんか?

身につく力

  • 私たちが実際に暮らす日本経済や社会の動向に強い関心をもって深く考えることができる力
  • 日本経済の過去・現在・未来を見渡すことができる幅広い教養と専門性を身につける力
  • 経済学の知識に基づいて課題を発見・分析できる力
  • 積極的な姿勢(議論の場での発言、課題や企画への取り組みなど)を通じて、課題解決につながる創造的なアイデアを生み出すことができる力
【張ゼミナール】環境問題:現代と歴史からの接近
1960/70年代に登場し、急成長した環境史の研究成果に基づいて、20世紀型の経済発展を反復不能と捉える所説を的確に理解する。また、環境史の学問的特質と独自の提案(経済決定論批判)と今日の環境危機克服のために有益な概念装置を理解する。

身につく力

  • 史料調査のスキルを磨く。
  • 自分の考えを整理することが求められ、論理的思考力が鍛えられる。
  • 最新情報と研究動向を把握する。
【土屋ゼミナール】企業と人権
現代社会が抱える問題に、企業が対応する意義や必要性について理解を深め、人権保障の観点から問題を考察します。

身につく力

  • 多様な価値観があることを理解し、それぞれの権利・利益の観点から問題を考察する思考力を身につけます。
  • 国内外の具体的な事例をもとに、法的な観点から問題を把握し、考察する力を身につけます。
  • 人権保障の観点から、企業活動に求められる対応だけでなく、促進するための方策について考察する力を身につけます。
【渡邉ゼミナール】現代社会の諸問題に対する法的な解決方法の探求
現代社会の諸問題について、文献の研究やディベートを通じて、法学の観点から考察をしていくゼミナールです。

身につく力

  • 問題の発生原因を明らかにし、客観的な分析を加え、解決方法を私見として提示する力。
  • 他者の意見を尊重しつつ、建設的な提案をすることができる力。
【佐藤ゼミナール】地図から読み取るまちづくりの実態
自分が暮らしている街・地域がどんな状態なのかを、GISと呼ばれるデジタル地図を使った表現技法や実際の街に赴いてフィールドワーク調査を通して、地域活性化のために必要なまちづくりは何なのかを考えていきます。

身につく力

地域の現状を理解し、地域活性化のために必要な政策は何かを考察する力を養います。GISと呼ばれる、地図を通して様々な社会経済に関するデータを組み合わせながら可視化するスキルやデータを読み解く分析力を身につけます。
【田中ゼミナール】プログラミングを用いた、経済理論のモデルシミュレーション、計量分析
「教科書での学び」と「卒業研究での実践」にはギャップがあります。このギャップを埋めるために、理論、データ分析、プログラミング、この3つの視点から、多角的に経済の諸問題を分析する素養を養います。

身につく力

上記の3つの視点に関する、実践的な下地。(グループごとに課題を設定するので、それをクリアしていく。プログラミング班であれば、pythonの導入~後に分析で必要になりそうなコード。理論班であれば、まずは簡単なモデル理解とそれを使ってどんな分析が可能かの議論。データ班であれば、基本統計量や回帰分析の理解など。)